「静かな大地」を遠く離れて
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2001年07月20日(金) 命どぅ宝

題:39話 最初の夏9
画:団栗
話:自分たちは捨てられたのだ、と気づいた人々

『海の日特集 ちゅらさん 美ら海の約束』、ご覧になりましたか?
おばぁが“命どぅ宝”の話をするシーンは、何度見ても圧巻。
数週間前の、おばぁ上京篇「おばぁの秘密」で一風館管理人・みづえさんと
おばぁとの会話が、なにげにとても深かったのも「ちゅらさん」ならでは。
『怪獣使いと少年』や『日本風景論』でお馴染みの評論家・切通理作さんも
「ちゅらさん」を熱心にご覧になっている方のお一人です。
ご自身のサイトでも、たまに触れていらっしゃいます。
 http://www.gont.net/risaku/krdsh.shtml

『ちゅらさん』のヒットの仕方って、『踊る大捜査線』的なところも
あるようで、事情が許せば“研究本”とか出ても良さそうな雰囲気。
実際、沖縄料理本やゴーヤーマンの絵本が出たりしてます。
うーん、切通さんのウルトラマン本みたいな濃い研究本が出たら
素敵なんですけど、ね。
80年代のコミック文化の影響とか90年代のオキナワ文化受容史、
いろんな文脈で読み込めるドラマではあります。

もっともコアな部分で「生」への肯定のメッセージを新鮮かつ骨太に提示
出来ているのが、オキナワに材を採った強みでもあり難しいところでもあり。
さて宮崎駿氏の新作には勝っているのか?、
そして『静かな大地』は、そういう文脈の中に置くことができるのか?、
そんなことを考えつつ。


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