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| 2013年03月16日(土) |
「マクベス」と「遺体 明日への十日間」 |
今年の花粉症半端ないわー。つれぇ;;
もう先週になるけど野村萬斎主演の「マクベス」観てきたですよ。 シェイクスピアのマクベスを5人だけで演じるというね。
すごい良かったですよ! こういう言葉はどうかと思うけど、プロの舞台だなって感じた。 出演者は5人だけ、休憩なしの90分間という上演時間、セットもほぼなし。 役者って身体表現なんだなぁと思った。なんつーか、身一つで演じるってことがね。 私は華やかな大作ミュージカルとかのキラキラしい世界も好きだけど やっぱり、なんだろ・・・動きとか発声とか…全身の筋肉の使い方?みたいのが 舞台役者って別物なんだなぁと思ったわけですよ。 シェイクスピアの台詞自体多分私好きなんだろうなと思う心地良さもあるんだけど それが頭の上を通らずにちゃんと中に落ちてくるかどうかは役者次第だもんな。
どこかでこの舞台の感想に“萬斎氏の美意識が貫かれている”的なのを目にしたけどまさに。 あの舞台にあったのは“美”だわ。それは狂気だったり無常だったりも含めて。 それを“美しい”と感じるのは日本的な感性なのかなぁ?
終演後には30分くらい萬斎さんのポストトークがありまして。 こういうのがある回に行ったの初めてだったんだけど面白いね。 結構全編にわたっての解説(演出家的なものも含めて)があってへ〜ほ〜なるほどね〜みたいな(笑) 本編のオトコマエさんから私服にメガネな格好に変わってギャップ萌え的な(爆) ちょろっと挟んでくる関西弁にときめくんですが!みたいな。 いや、まぁそれは冗談として。解説聞いてからもう一度みたらまた違うのかもなぁと思いましたね。
そして今週は映画「遺体 明日への十日間」を仕事帰りに。 東日本大震災の発生から十日間、釜石市の遺体安置所での出来事を描いたもの。 地元のシネコンで平日19時からの回だったんだけど8割くらい埋まってたね。 結構若い人も多かったし。カップルとか。 そしてエンドロールが流れても誰も席を立たなかった。 明かりがついて出て行く時も本当に誰もが無言。あんな光景は初めて見たかも。
感想を言うのは難しいね…。 実際に被害にあった人が観るのは正直まだ辛すぎるかな。 映画のつくり自体はちょっと気になるところも目に付いたりしたんだけど。 あと西田敏行の演技が私はちょいと苦手なので前半は“う〜ん・・・”でした。 それでも後半は涙が止まらなかった。だけど私なんかが泣いてもいいのか?って思った。 変な話だけど悲しむことに対する罪悪感?みたいな。そういうのもあって。 きっともっと実際は悲惨な状態だっただろうし。 誰もが強くないし。行動できるわけでもないし。それは悪い事だとは思えないし。 それでも知らないより知っておいたほうがいい、というか知っておくべきなのかも。 直接的な被害も間接的な被害もほとんど受けなかった場所で生活している私のような人間には。 まだ何も“終わってない”ってことも知っておくべきだよね。
しかし改めて政治家に腹立つわー。当時の、じゃなくて今現在進行形で。
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