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劇場版「マジンガーZ対デビルマン」(上)
2006年06月07日(水)

ハニワ幻人で盛り上がっているところで、あれですが、話戻ってマジンガーZ。

「俺ならマジンガーZを空から攻めるね」
という不動明のゼリフが有名な劇場版「マジンガーZ対デビルマン」
今日は楽しい東映まんがまつりのお話です。

あのアニメのキャラとあのアニメのキャラが共演してくれたらいいのにナァというのは、同人女なら誰でも考えることですが、そんな同人女の妄想が34年前に実際に行われたことがありました。それが、この東映まんがまつり劇場版「マジンガーZ対デビルマン」です。
もうタイトルだけで鼻血モンですが、これは、マジンガーZとデビルマンという2大ヒーローが、番組の枠を超え、映画の中で共演するという夢のような映画です。
マジンガーZとデビルマンといえば、永井豪&ダイナミックプロを代表する2大看板スター。その不動明と兜甲児というビックネームの人気者が、夏休み、ちびっこ達のために劇場で共演してくれるという涙モンの企画です。もちろんお姉さんも大泣き。
巨大ロボットと、悪魔人間が一個の画面に収まるのは、絵的にも字面的にもインパクト絶大で、企画の段階でこれは勝ちという作品ですね。やはりダイナミックプロは同人女の味方だった。

知らん人はいないと思いますが、念のため言っておくと(偉そう)、ダイナミックプロの作品は漫画とアニメが大きく異なることが多く、中でもデビルマンはテレビ先行作品で、テレビと漫画はタイトルだけが同じで、中身は全然別ものといっていいくらい異なる話になります。
どういうことかというと、アニメのデビルマンは、漫画とは異なり、変身ヒーローもので、不動明が巨大なデビルマンに変身して、必殺技をさけびながら敵やっつけるという話なのです。

漫画しか知らない人には、どうやってあれを巨大ロボットと組み合わせるのだ?と首をひねるしれませんが、アニメ版は、ます敵組織(デーモン族ですね)があり、そこから毎週敵が一体づつ主人公の前に送り込まれて、それをやっつけるという1話完結ものです。そして途中敵幹部が交代があったり、敵であるゲストキャラとの友好やら悲恋があったりと、基本ヒーローもののフォーマットを踏んでいます。つまり、基本的にマジンガーZと同じスタイルです。
全然違うような話なので、共通点を見出すのが、難しいよう感じられるかもしれませんが、フォーマット的には、共通点も多く、組み合わせるのに、それほど無理がある作品ではありません。

それどころか、デビルマンもマジンガーZも主人公は、普段は普通(?)の高校生で、敵が来たときだけ、変身orロボット搭乗で出撃し、戦闘が終わると普通(??)の高校生に戻るという点や、研究所があって、博士(後見人)がいて、ヒロインがいて、弟キャラがいるという周囲の環境など、別世界のようでいて、実は近い存在にあります。オカルト全開とデビルマンと、最先端機械文明のマジンガーZは、共通する事項と対称的な事項の両方があり、タッグマッチを組ませるには、たいへん相性がいい作品ではないかと思われます。

むしろ、神にもなれば悪魔にもなるというマジンガーZのコンセプトをもってくれば、ベストマッチという組み合わせじゃないですかね。
このあと、グレート対ゲッターなど、異業種タッグマッチが続くのですが、組み合わせは、これが一番じゃないかなと個人的には思いマス。

で、最初に種明かしすると、この話は、マジンガーとデビルマンは戦いません。
ノーォォ!タイトルと違ってんじゃないかよ!と思うかもしれませんが、あれは思いっきり嘘タイトルであり、両者は戦いません。ふたりがやるのは、敵対ではなく共闘。
私も騙されました。てっきり敵対すると思っていたので、おもいっきりずっこけました。
だってさ、タイトルみれば、マジンガーとデビルマンがガチで戦うって思うでしょ。
そして、どう考えても、マジンガーに勝ち目はなさそうでしょ。
だって、デビルマンは、デビルウィングの一言で空を飛ぶことができるのに、マジンガーは単体では飛行不能。あしゅら男爵も毎週1週間かけて、エーゲ海と日本の駿河湾を航路を往復しているのに、デーモン族は、東京ヒマラヤ間を一瞬で一飛び。物理的なスピード一つをとっても、マジンガーに勝ち目はなし。そして悪魔の力の前には、科学の力も無力ってのは、フィクションのお約束!
うわん、僕らのマジンガーZが負けちゃう。
残された勝算は頭脳プレーぐらいか?あいつら頭悪いから、光子力ファミリーの連携プレーで、隙をついて一挙に逆転、そしてマジンガー勝つ!(マジンガーが勝つと信じて疑わない童心な私)という話を期待していたのに嘘タイトルのバカバカバカバカ!

まあ、この話は、マジンガーZ対デビルマンとなっていますが、実際は、マジンガーZの世界観に、デビルマン&デーモン族がゲストで客演するという感じです。
話の主導権はあくまでマジンガーで、メインイベントはジェットスクランダーのお披露目にあります。
この劇場版の公開は、昭和48年7月18日。ちょうどこの時期、マジンガーはまだ空を飛べなくて、空飛ぶ機械獣に苦しめられています。それが、7月22日放送の「紅い稲妻 空飛ぶマジンガー」をもって、ジェットスクランダーが登場し、飛行が可能なるのです。
つまりこの映画は、テレビより4日ほど先駆けてのジェットスクランダーお披露目した映画になるのです。
アニメでは、研究所の危機に駆けつけるため、スクランダーを発射してもらうのですが、この映画の中では、デーモン族に捕らわれたデビルマンを救うために、スクランダーを発射してもらって救援にかけつけます。
ひらたくいえばアナザーバージョンのスクランダー登場話と思えばいいでしょう。

つまり、スクランダーとデビルマン共闘という2大イベントを、行ったのが、この「マジンガーZ対デビルマン」というわけです。詳しい感想はまた次回。

ところで、これ、石ノ森でやったら、「ロボコン対仮面ライダー」あたりの組み合わせになるんですかね?しかしロボコンと仮面ライダーって、すごいコラボだな。ゴレンジャーと仮面ライダーならまだわかるんだけど、ロボコンと仮面ライダーって・・・。とそんなこといってもしかして本当にあったりして・・・。



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