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コノハナ【MAILHOME

ダイナミックヒーローズ 11
2006年02月15日(水)

えー、続編はいらないといった舌の根も乾かぬうちにこんなことを言うのもあれなんですが、ちょっとこの「ダイナミックヒーローズ」えらいおもしろそうではありませんか!
前回の次でこんな話をするのは気が引けるので、かいつまんで話すと、「ダイナミックヒーローズ」というのは、ただいまダイナミックプロさん製作中の最新版(たぶん、違っていたらゴメン なんせたくさんありすぎておいつけない)グレンダイザーの続編です。
これはe-mangaのコンテンツで読めるwebコミックで、フラッシュで動くオールカラーの漫画です。
http://kodansha.cplaza.ne.jp/e-manga/(一部無料で読めます)

時間軸はグレンダイザー終了後1年後という設定。
グレンダイザー終了1年後といわれても、??な世代の人のために説明しておくと、かつて70年代に、デビルマン、マジンガーZ、キューティーハニー、ゲッターロボetc…の永井豪ちゃん&ダイナミックプロのアニメが隆盛を極めた時代がありました。この時代に子供時代を送った人ならみんな見ている人気番組です。そして、その隆盛はグレンダイザーの終了を最後に、ひとまず幕を下ろします。(後番組はたしか松本師匠だった)その続きの話がこの漫画なのです。つまり東映アニメ版の続編、というか番外編にあたるのです。

そして、この漫画のなにが凄いかといえば、「ダイナミックヒーローズ」というその名の通り、ダイナミックプロアニメのヒーローが総出演という、スペシャル豪華コラボレーション漫画になっているということであります。すなわち、この漫画では、アニメ版の明くんと甲児くんとハニーと大介さんとゲッターチームと鉄也他(省略スマン)みんな共演して一つの話を作っているのですよ。これを喜ばずしてなんしましょう。永井豪の漫画ではなく、アニメというのがポイント。
もちろんダイナミックプロ2大看板スター明くんと甲児くんは、トップバッターで登場する特別待遇です。73年の東映まんがまつりから30余年、また明くんと甲児くんの共演が見れるのでーす、イヤッホゥ。

さらに、通常この手のものは、当時のカラーが出せなくて、大批判を浴びるのが通例ですが、これが目を疑うくらい絵が70年代東映動画そのまま。当時の小松原・荒木絵に遜色ないフルカラーのアニメ絵で、新しい明くんと甲児くん(以下略、ゴメン)が動いているのであります。
これさぞや大変な仕事だったことでありましょう。難しい仕事こなしてくれた越智さん達には敬意を払う事やぶさかでありません。

いつもなら新作を見るたびに時の流れを感じて涙するのですが、これは、なかなかの雰囲気で、70年代を再現できているのではないでしょうか。
ノスタルジーに訴える作品が空振りする中で、当時の雰囲気を忠実に残しつつ、今風に処理されて、かなりいいラインをついているのではないと思います。
といっても、まだ無料配信の1話しか見てないんだけどね。でも直感的にこれはいけると私の中の何かが訴えているぞ!

また漫画という形態のため、旧作リメイクや続編でネックになる声優さんの問題もありません。リメイクや続編のときは、いつも、声優さんの降板変更・声質の変化に泣くのですが、漫画なので、そのへんの心配は全くなし。声は、自分の脳内にあるもので読めばよいのです。なんせ漫画ですから。
イメージ損なうことなく、各自の声優音感で、よめばよろしいというセルフサービス。
声が再生できないのなら、最初からやらないというのが潔いではありませんか。ビバ漫画、やぱり手塚先生は偉かった。

私も声優好きで、声で好きで好きキャラが決まるというぐらいなので、声の変化は非常に辛く、下手にいじくるぐらいならこっちのほうがなんぼいいかと思います。
絵がオリジナルのままなのに声を入れ替えたら、すごい違和感かんじちゃうもんね。
それにこれOVAにしたら、富田耕生と八奈見乗児は一人で何役やらなきゃいけないんだろ?
なーに、声がついてなくても、大丈夫だ。森功至も石丸博也も田中亮一も野田圭一も富山敬も神谷明もキートン山田も古谷徹も、俺の絶対声優音感で、余裕で再生可能だぜ。スクリュウクラッシャアパンチ銀河声優伝説万歳!

(それにしても、東映アニメは声優さんの選び方が絶妙でしたな。
これ、一つでもずれると非常に気持ち悪いや。
私、森功至がマジンガーZ乗っていたら、背中痒くてたまらないよ。おまいら森功至の声でマジン・ゴーっていうのを想像してみろ。な気持ち悪いだろ?やっぱ森功至は青児さん@ハニーじゃないとな。)

思うんだけどさ、聖闘士星矢 冥王 ハーデス冥界編も、OVAではなくてこのスタイルでよかったんじゃないかい?そうすれば声優で揉めなかっただろうに。私、古谷徹の声で、鋼鉄ジーグ読めるよ。
だってね、多くの人は、オリジナル声優にこだわるのでしょうが、けれど、私思うのですが、いくらオリジナルの声優を使っても、これだけ年月がたっていれば、当時と同じ声は出せないと思うのですよ。悲しいですけど、あれから何年たっているか考えてごらんなさい。荒木伸吾もいったい今いくつになったことやら。もう無理に起用したって、歳月を感じて涙落とすだけだと思いますよ。

さてお話のほうはというと、これは作品世界を超えたクロスオーバー作品なので、はっきりいってごった煮でむっちゃくっちゃです。期待してはいけません。
でもみんな格好いいからこれでいいです。これで許す。なんか文句るか。文句ある奴は、自分で作れってんだ。(兜甲児の口調で)

普通はいくら作者が同じで作監が同じでも、コラボにすると魅力が相殺されてギクシャクするものですが、ダイナミックプロに関しては、なんせ豪ちゃんがああなんで、作品世界を超えて、あっちのキャラがこっちにきたり、こっちのキャラがこっちに来ても、全く違和感がありませんな。みんなよそよそしさがなく、しっくりきていて楽しいこと楽しいこと。だってさハニーと明くんが、一緒に並んでも、全く違和感を感じないんだもん。

それにさ、永井ワールドって、シスター・ジルとマダム・シレーヌが友達といわれても、
デビルマンのアルフォンヌ先生とハニーのアルフォンヌ先生が双子の兄弟といわれても、
ハニーの団兵衛さんとダイザーの団兵衛さんが従兄弟といわれても、如月博士とドクター・ヘルが知り合いと言われても、ああ、そうだろうなぁと、みんな納得いくと思いませんか?

個人的には、

明くんと甲児くんと鉄也と大介さんとリョウとハヤトと、全員で東京の牧村研究所から富士山麓の光子力研究所まで、バイクレースをさせたいですな。

ゴールの光子力研究所の緑が美しい芝生には、各研究所ごとにテントをたてて、応援ってことで。誰が一番になるだろ?やっぱ明くんか?みんなならどの研究所を応援する?

惜しむべきは、甲児くんがダイザー時の甲児くんなので、ノーブルさが欠けることでしょうか。私は荒木絵よりもZ初期の羽根さんのノーブルな育ちの良さそうな甲児くんが好きなので。これだけがちょっと残念。
サブタイトルを見ると、さやかとマリアもでるみたいなので、本編では未消化だった甲児くんをめぐる女の戦いもあるんでしょうかね。本編未消化ネタを消化してくれとまではいいませんが、うまく話のすき間を生める設定を作って、まとめてくれたら万々歳です。
あといつも扱いの悪い鬼っ子鉄也の扱いも気になるな。

そんな楽しい「ダイナミックヒーローズ」ですが、これは、東映アニメを熟知していることが前提なので、知らない人が見ても、全く楽しめない内容になっております。ちょと史知っているぐらいじゃ駄目で、全部見てないとわからないレベルですよ。
おそらく、豪ちゃんの漫画しか知らない世代の人や、アニメを見たことない人が見ても、1光子力もおもしろくないことは確かでしょう。
なので、柳橋が大騒ぎしているかといって、あなたが見ても、わけがわからないだけで、全くおもしろくないことでしょう。
けれど、あなたがもし、ダイナミックプロアニメで育ったなら、きっとこれは、懐かしく楽しいものになることでありましょう。
それでもおもしろくなかったら?
いいだよ、私が楽しいんのだから。




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