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「かおる×シンジ対談」新谷かおると和田慎二の対談 4
2006年01月31日(火)

間が空きましたが、「かおる×しんじ対談」の続きです。
間が空きすぎて(私が)忘れているので復習。
これは、JUNEのエヴァ特集の中にあった「新谷かおる×和田慎二対談」です。
何故JUNEにこの二人が出ているかというと、二人がエヴァのファンで、名前がカオルとシンジだからなのでしょう。人選がJUNEです。カオル×シンジという表現がJUNEです。別にJUNEじゃなくても対談には×を使うのが普通ですが、これみよがしに大きくカオル×シンジと表題題してくれているところがJUNEです。
この対談を読むと、お二人が仲良しだっていうのが、よくわかりますね。
かよの夫人の漫画を読んだりすると、あとがきなどに、新谷先生について時々ふれていることがあって、新谷和田ファミリーで、一緒にエジプト旅行にいったなどという記載あったりするのですが、本当にこの二人仲がいいんですね。
二人でイベントに行ったり、エヴァのパロディ考えたり、まあ、仲のよろしいけど。
この企画を思いついたJUNE担当者は目のつけどころがよかったですな。話題が豊富でよくしゃべる二人なので、話が盛り上がること盛り上がること、司会者が話題ふらなくても、延々と二人は話続けておりますよ。

ところで、みなさん、エヴァといえば、この対談のタイトルでも使われているカヲルくんとシンジくんですが、渚カヲルくんと碇シンジくんのやおい的関係の元ネタが、永井豪ちゃんの「マジンサーガ」の兜甲児(かぶとこうじ)くんとデューク・フリードだというのは、ご存知ですか?
私最近知ったんですが、これすごいショックでしたよ。
兜甲児くんといえば、私がここのところ嵌っている元祖スーパーロボット「マジンガーZ」のパイロット。そして、デューク・フリードというのは、その続々編「グレンダイザー」の主役パイロットです。

シンジの元になったのが甲児くんってのは、すぐにおわかりになりますよね。
二人とも、
・ある日突然巨大ロボットのパイロットになる。
・ロボット乗るために、研究所の近くに引っ越してきて、学校も転校する。
・母親は、実験中の事故で死亡。
・父親は要塞司令で、自分には会いに来てくれないのに、よその子を戦闘要員として育成して可愛がっている。
・その戦闘要員と共に戦う。
・乱暴な美少女パイロットとは喧嘩が絶えない仲。
・転校先で仲良くなった友達も途中からパイロットに。
・人ならぬ謎の美男子から愛される。
と、こんな感じで基本環境は一緒。
(ついでに偶然だけど二人とも料理も得意で、要塞にはミサトさんという名の年上の美人の女性がいますな)

また研究所/要塞もはどちらも富士山近郊。エヴァの手足がちぎれると血が吹き出るってのは豪ちゃんの漫画と同じ。エヴァの顔の造詣は漫画のZ似。前傾屈で走っているところはZそのまんま。さらに劇場版のラストはデビルマンetc・・・
と、エヴァがマジンガーZ(&デビルマン)のリスペクトであふれているってのは、見ればすぐにおわかりになりますよね。
でも、カヲルくんの元がデューク・フリードだったとは気がつかなんだよ。

甲児くんと大介さん(本名デューク・フリード)のあやしい関係は、30年近くにわたって論議される有名なものなので、私も聞いたことがあるわけですが、この二人の関係が、カヲルくんとシンジくんの元ネタだったんですね。
Z見るまで、全然気がつかなかったよ。
カヲルシンジの元ネタが甲児くんと大介さんというのは、私、すごいショックだ。

というのもね。
ああ、みなさん、礼儀正しき、紳士淑女のみなさん!ご存知でしたか、わたくし驚きましたの。
わたくし豪ちゃんの漫画読みましたの。
そしたらですね、あのね、あの兜甲児くんがね、

デューク・フリードに抱かれる場面があったのよ!

冗談じゃなくて、本当に甲児くん、デューク・フリードに抱かれていたのよ。
頬を赤らめてハァハァ言っていたのよ。
顔をみつめてどきっとしていたのよ。
エレクトしていたのよ。

いやぁぁぁぁぁッ!
ショック、すごいショック。これをいったいどう解釈すればいいというのか。
これ、絶対ただの抱擁じゃないよ。これいったいどういうことなんですか。
これはどう解釈すればいいんだ、豪ちゃん!
画力は衰えてもスケベ漫画の大家、永井豪先生の男同士の抱擁シーンがエロすぎるッ。
あの上手いんだか下手なんだかわからんデッサン歪みまくりの絵柄で、ハァハァとデューク・フリードに抱かれる甲児くんを見てしまった日には、私はいったいどうしたらいいというのか。
困るじゃないですが、そんなことされたら、困るじゃないですか。
だってね、そういうものを本家が自ら書いてしまうと、もう、そいういう色眼鏡でしか見れなくなっちゃうじゃないですか。
これがなければ、同人女の妄想で済むのに、こんなことされると、本当にこの二人はそうじゃないかっていう気がしてくるじゃないですか。

今私、マジンガーZと平行して、グレンダイザーを見ているのに、本家がそれをやってしまうと、もうまともに見れなくなっちゃうじゃないの。
ただでさえ、アヤシイといわれる二人なのに、そんなものを見てしまった日には、影響から逃れられる事ができなくなるでしょ。あれがなければ、二人は信頼しあった友達なんだねで済まされるのに、ご本家がやっちゃうと、ああ、オフィシャルでも、甲児くんと大介さんの関係は認めちゃっているしな、ここはやっぱりこの二人はそういう解釈にしたほうが自然なのかなってなっちまうだろ?
いやなんだよ、そういうのは、やなんだよ。俺の子供のころの夢を壊すな。そういう目で見たくないんだよッ。でも、駄目だ、もう駄目だ、あああッ、もうそういう風にしかみえないじゃないかァ。

だってストーリー的にも、大介さんが甲児くんが好きで、彼を守るために戦っているほうが、筋は通るんだもん。

というのも、グレンダイザーという話は、マジンガーシリーズの3作目で、主人公の大介さん(本名デューク・フリード/声は富山敬ね)が、侵略者の手から地球を守るために、友とともに(甲児くんのことですね)戦うというストーリーなのですが、これが困ったことに、どうみても、地球のためじゃなくて、甲児くんのために戦っているようにしかみえないのですよ。
その筋のお姉さんを狙ってやっているのではなく、素でやっているところが、やおいを通り越して本物っぽい。

この主人公、地球と甲児くんの命を秤にかけられると、甲児くんを選んでいるし、戦いたくないんだ、乗りたくないんだと戦闘を嫌っているくせに、甲児くんが捕まっちゃうと、神業の速さで出撃して助けにいっているし、人質救出に向かっても、途中で甲児くんがやられると、人質見捨てて、甲児くんだけを助けに行くし、戦闘中に甲児くんがやられると、「もうゆるさない」と突如本気モードになるし、お前、最初から本気出して戦えよ、
甲児がやられないと、おまえ本気出しさないだろ、と突っ込みたくなるのは何回あったか数え切れません。
さらに、厭世的ではかなげなのに、甲児くんのこととなると、俄然熱くなって、甲児くん君一人を死なせるわけにはいかないとか、甲児くん、死ぬときは一緒だとか、視聴者置いてけぼりでわずか7話で勝手に心中しようとするしで、やっていることがすべて兜甲児至上主義。

そして敵は敵で、こいつは兜甲児を狙うと、すっとんで出てくるのがわかっているから、
甲児くんは、毎週毎週敵に狙われて、人質にされたり、服を脱がされてパンツ一枚にされて、薬使って洗脳させられたり、ベットに紐で拘束されたり、と毎週ひどい目に遭うわけです。
さらに二人きりで無人島で一夜を過ごしたり、こいつッゥ☆とおでこをこっちんこさせたり、それは普通男女でやるのではないか?
甲児くんがやっている役は、普通はヒロインがやるのではないか?
ということを、次々毎週やってくれるのですよ。

このアニメは前半ヒロインがいないという構造上の重大な欠点があるので、男二人がカップルにしかみえず、困った作りになっているわけですが、こうした大介さんの一連の異常な行動が、甲児くんへの愛情から来るものとすれば、すべて納得がいく構成になっているわけです。

まあ、グレンダイザーの甲児くんは、今いったように、やられ役のヒロインとしかいいようのないひどい(本当に酷い)役回りをさせられているので、グレンダイザーは、Zから見ている人には、黒歴史として扱われているのですが、そうですか・・・豪ちゃんも、デューク・フリードについて、そいういう風に感じるところがあったのですね。
だって、豪ちゃんが昔書いたグレンダイザーの漫画では、そんな雰囲気欠片もなかったのに、マジンサーガにくるとああいうふうに扱っているってことは、きっとあれですよね、グレンダイザーアニメを観た豪ちゃんが、アニメのあの二人の関係にピンとくるところがあって、本人曰く本当に書きたかったというマジンガーを書くときに、よっしゃ、今度はデューク・フリードと甲児くんの関係は、これでいってみよう!って、いうことにしたんじゃないですかね?まあ、本意のところはわからないけれど。

そして出来上がった豪ちゃんいわく本当に描きたかったマジンガーこと、マジンサーガを読んだ大の永井豪ファンの庵野監督が、それを元にエヴァンゲリオンを作った、というわけなんですね。ふぅ。

まあ、エヴァが、マジンガー(&デビルマン)の強い影響のもとに作られたのは一目瞭然だし、シンジが甲児くんを意識して、全く逆方向の性格を持たせて作られたキャラというのもわかるし、庵野監督が豪ちゃんファンというのも見れば納得ですが、そうですか、あの「歌はいいねぇ」と突如空から舞い降りて、わけのわからない言動を繰り返し、視聴者と主人公を惑わせまくってて、強烈な殺し文句を残して消えていったあの渚カヲルくんも、源泉をたどると、ここにたどり着くというわけなのですね。

マジンガーZがなければエヴァンゲリオンがなかったとはよくいわれていることですが、今回のことはそれを強く感じた1件でした。おそるべし、マジンガーZ。

というか、甲児くんって、元祖巨大ロボットパイロットだけでなく、元祖やおい同人誌のアイドルでもあったんですね・・・アニパロはライディーンとグレンダイザーで定着したと、聞いていたけど、我々にその遊びを定着させたのは、甲児くん、あなただったのね・・・。

つくづく偉大な男だ、兜甲児。

と気がつけば、また兜甲児語りに陥り、対談の内容になにもふれていませんでした。
では前置きがながくなりましたが、いよいよ本題にといきたいところですが、紙面がいっぱいになったので、それはまたの機会にするとして、今日のところはとりあえず、この本には新谷かおるが書いたカヲルくんのイラストが載っていますとだけ、お知らせしておきましょう。
というわけで、
来週もまた見てくれよ。



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