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宇宙作家クラブと『パスカル・シティ』
2005年02月27日(日)

H2Aロケット打ち上げ成功おめでとう。
前回2003年11月の失敗以来、1年3ヶ月ぶりの打ち上げですね。
無事成功してよかったよかった。
これで、日本の宇宙開発の面目がどうにか保たれたことになるのでしょうか。
ロケット関連の記事は、宇宙作家クラブさんのニュース掲示板が、早くてかつ詳細で、いつも楽しみに見ています。
ここのニュース掲示板は、打ち上げなど大きい宇宙関連のイベントがあるときは、会員の方が分単位で現場の様子を実況してくれます。画像もリアルタイムでアップされ、現場の臨場感が手にとるように伝わってきて、ワクワクすること請け合いのお勧めのページです。
記事を投稿してくれる会員の方も興奮気味で動静を伝えてくれ、現場の雰囲気を一体になって楽しむことができて面白いですよ。
宇宙作家クラブというのは、宇宙開発に関心を持つクリエーターの集団だそうで、なんと新谷かおるもセンセそのメンバーなんだそうですよ。知っていましたか?

新谷で宇宙ものというと、『パスカル・シティ』でしょうか。
私は結構この話好きなんですが、あまり評判がよくないのか、マイナーなのか話題になっているのを聞いたことないですねぇ。それとも私がSFに詳しくないだけで、SFファンの間ではそんなこともないのかな?

内容のほうはというと、NASAが舞台の宇宙開発に生きる人々のお話です。
最新シャトルが原因不明の事故に遭い、22日後に太陽に突入してしまうことが判明。生還不能といわれる中、わずかな希望にすべてをかけ懸命に脱出しようとする搭乗者達、不眠不休で救出作業を行うケネディ宇宙センター、地上で夫の帰還を祈る妻達、父を助けるため宇宙に向かう子ども達。それらの人々の行方を美しいメカ絵とともにおくるドラマティックなSFコミックです。
エリ8終了後に連載されたそうで、エリ8が比べるとぐぐっと明るく未来のある感じです。夢があって活力があって、土曜の朝にNHK衛星でやるのにぴったりの内容ではないかと思います。

絵も安定していて丁寧、新谷節も健在で好調、メカはリアルで美しく、漫画らしいいい意味でのトンデモサイエンス、話も長すぎず短すぎず丁度よく、打ち切りとは思えないまとまりのよさで、おもしろいと思うんだけど、評判よくないのかなぁ?特にケネディ宇宙センターのやりとりは臨場感たっぷりで、私大好きなんですけどね。途中脱線したり、しりきれとんぼだったりする新谷漫画の中では秀悦なまとまりをみせる話だと思うのだけれど、まとまりよすぎるところが逆に駄目なのかな?

私はファンタジーに並んでSFも駄目なんで、『地球へ・・・』や『10いる!』もどこがおもしろいのかサーッパリなんですが、そんな私でもこの話は楽しめました。ファンタジー臭が皆無なので、その手のものが苦手な私も大丈夫のようでした。
(あ、『10いる!』じゃねぇや、『11いる!』だ。10人じゃ話終わっちまうじゃん。ふー、あぶないあぶない、またモーさまのファンに怒られちまうとこだった。)

私がもっているのはメディアファクトリーの文庫版なんですが、この巻末解説は竹宮惠子さんでした。ケイコたんは一条女王と違って、求婚こそしてませんでしたが、今度一緒漫画を作りませんかと、誘いの言葉をかけておりました。いやあ、あいかわらず、新谷センセは少女漫画家のセンセにモテますね。






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