テニスとゴルフの日記

2003年06月06日(金) しばらく日記をさぼっていました

と言うのもやはり風邪の具合がよろしくなく、当然練習への意欲も低かったからです。でもなんだかんだ言っても練習だけはしていましたよー。

とりあえず昨日の練習で引きずっていたスランプから抜け出せそうな気配が出てきました。スランプの原因は二つあります。
一つは風邪で体調を崩し走り込みをさぼっていたことで、もう一つは前回の試合後集中力を欠いた練習をしていたことが原因でしょう。

試合で気の抜けたプレーをして負けたならば練習に対する意欲が出るか否かは終わってみなければ分かりません。でも今回の場合、結構納得のいくプレーをした上での勝利だったので自信につながっていました。
 しかしこの自信というのが慢心や集中力の欠如に結びつきやすい傾向がここ数年出ています。正直今年は体調自体は過去最悪な感じで、さすがに人間ドックで引っかかっただけのことはあるなと思わせるに十分な体調が日々続いています。
少しでも睡眠時間が減少すると次の日の体調に直結します。禁煙も計画に入れていて一時はかなりの減煙に成功していたのですが、この成功期間を経てまた量が復活すると節煙以前の体調以下にまで落ちる感覚があります。恐らくしっかり止めるか無駄な努力を止めて体に無理な急激な変化を与えない方が結果的にはいいのかも知れません。
 本題から逸れたけどこういった日々の中、当初の予定とは違い自ら真剣にダブルスをする道を選んだため一戦目を経て二週間後の試合にもエントリーすることになり、さらにその二週間の間に風邪を引き、感覚を失わないために体を張って練習していた、と言うのが日記を休んでいた期間の日常でした。
体調も悪く気分も乗らない中で練習していたことでまず基本に対するチェックが甘くなり、体調の悪さも影響して手先でのショットが当たり前になってしまっていたのでより深いスランプに陥っていたのでした。

忘れないうちにスランプ時の原因と対策を書いておくことにする。

1.体調の悪いときこそしっかりラケットを引き正しいテイクバックを怠らないこと。

体調が悪くて気分が乗らないときはフットワークをしない事が多い。これはある程度仕方がないが、足が動かなくてもテイクバックを取ることは可能なはず。腕の力でボールを飛ばし始めると体がどんどん開いていきフォームを完全に見失うことになる。特に最近気が付いたことが、俺の場合早いボールを打ちたいが為に大きく引いているとどこかで考える部分が自分自身でもあったため、ダブルス主体の数年間の間にコンパクトなショットも練習した経緯があり納得行くショットを打っていた期間があった。まぁ当然心の奥底では安定よりも攻撃力を重視しているので満足は決してしないが、これでも十分だと考えていた。
しかし俺の場合打ちに行こうが行くまいがテイクバックの大きさはフォームのバランスを保つ上で非常に重要であることが分かってきた。テイクバックを大きく取ることと上体を捻る動作がワンセットなのだ。従ってテイクバックを怠る=上体を捻らない、という公式が当てはまってしまうのだ、とにかく大きなテイクバックは俺のリズムの源であり、フォームのバランスさえも司っていると今は考えている。試合に出場してコンパクトなショットでポイントを重ねると試合後でも大きなテイクバックが消えて不要なときでもコンパクトになってしまうことがあるので、あくまでコンパクトにプレーするのは試合だけである!と心に銘じておかなければならない。

2.打点を体に近くしないこと

これも不調の原因の大きな要素。
主に1.テイクバックの問題に直結して発生するのだが、気が付いた時点で遠いくらいの打点を意識して腕をしっかり伸ばしてボールを捉えるように修正していかなければどんどん打点が近くなる。一見力が入りそうだが気のせいであって薄いグリップで打点を近づけていくと実は肘が上がりインパクトでボールを支える形が崩れてしまう。そこでよりパワーを出そうと力を込めていくのだがそれによりヘッドスピードが逆に落ち前方へのフォロースルーが無くなっていき体を開いて振り出すスペースを作り始める。そして体を開いて打つようになり、手先でスピンをかけて安定感を図ろうとするが結果フォームをより崩す羽目になるのだ。
これに気を付けるためには3.の問題と同時に考えなくてはならない。

3.走り込みをさぼっているときには下半身の自然な柔らかさが出せていないので意識して膝をゆるめること。

これも1.2.と連携して出てくる症状。打点が近くなりフォームが小さくなっていくと下半身の力も伝えられなくなる。下半身が使えていないからフォームがおかしくなるのかフォームがおかしいから下半身を使わなくなるかは鶏と卵の話だが、恐らく下半身でリズムを取るのが俺のスタイルの前提になるだろうから、フォームが小さくなり上体に力がこもってくると下半身にも無駄な力が加わり柔らかさが無くなってくる。俺の良い点はフォームやショットに柔軟性がある点だと思っているので柔らかさを失うスタイルになりすぎるのは控えること。
とにかく昔すーさんに教えてもらったスイングの大前提は大きな間接の動きから小さな間接への動きの中でいかにしてヘッドスピードを上げるかがショットスピードへ大きな影響を持っているのだ。
 分かっていても出来ないこと、それは力むことは逆にスイングスピードを落としてしまう、ということ。
力みを抜いてリラックスしてショットし始め、ボールが飛ばないと感じたときにインパクトで力をこめることを始めてしまうが、これは間違いである。パワーの源は体の捻り戻しなのだから。

と、昨日は久しぶりにそこそこの体調であったので冷静に判断しかつ対処しうる状態だったので上記三点に集中して最初の乱打を行った。

前回の練習で(前回もひどく調子が悪かった)打ち終わったときの下半身の位置やラケットの位置を確認して素振りしたところ、良いボールが打てるわけがないフォームであることは分かっていた。
特にバックハンドスライスに関しては上から下への動きが大きく(膝が突っ張り力むとこうなる)前方へのフォロースルーが出来ていないし、グリップの握り方も正しいフィーリングにはほど遠い握りだったのでこれを修正した。それまではラケットエッジから振り出すイメージだったので打点が前になりすぎていた。
結果て自分の体の前から膝の斜め前あたりで厚く当てるイメージで振っていた。これはチェックポイント1で書いたようにテイクバックがしっかり取れていないため本来の打点であるやや膝より後ろで捉えて体を開かないでインパクトし腕だけが前方に延びていくフォームに修正した。
それまではスライス回転が多くかかるスライスが嫌いなために厚く当てようとの意識が前打点で早めに捉えようと言う意識を増幅し、打点が体に近くなってしまっていたのだ。
フォアハンドよりもバックハンドの方がテイクバックの重要性は言うまでもなく高いのでしっかり引いて状態の捻り戻しが使えていなければ当然パワーも出るわけもなく、良いショットに打ち負けたくないのでリストにも力がこもる、結果スイングスピードが上がらない、という恐怖の悪循環をひたすら繰り返していた事が分かった。
よって前回の練習ではしっかりラケットを引いておくこと、インパクトの際に体はあえて開かずにスイングすること(感覚的に言えば相手に背中を向け、背中で打つイメージ)を意識して練習し、しっかりラケットが走るようになってきた。
結果的にスライス回転は多くかかっているのでスピードは乗ってこないが、落ちてからの伸びは安定していたし、不必要な横回転もかからなかった。
恐らく基本のイメージはもう少しヘッドを立ててインパクトするようになるのだろうが、手首を縦に捻りあげるイメージではなく、鉄棒で逆上がりするような前方に対してのリラックスした立て方が正しいイメージのようだ。残念ながらこの日はさほど余裕がなかったためにこの後試合をしてことごとくバックのリターンがポーチに捕まると言った程度のスライスしか打てなかったが、下に飛んだり上に飛んだりするよりは遙かにましだと思ったし、結局のところテイクバックをしっかり行い捻り戻しでスイングを起動させない限りインパクトでリストワークを使ってしまうためショットが安定しないことを確認した段階でとどまった。
で、昨日の練習ではこの教訓を生かしさらにショットを安定させるためにはしっかり前足を踏み込むことを目標としていた。残念ながら今の俺は背中を相手に向けて打つことになぜかためらいがあり、どうしても相手コートから目を離せない癖が付いていて、背中で打つスライスのイメージは数球しかできなかった。
しかし相手の良いボールに対して何とかセンター方向にまでは返球できるようになったし、食い込まれた状況下でワイド側に引っ張る事が出来た(結果はアウトのボールだった)ので詰まってセンター方向に返るよりも良いイメージで打てていたことの証拠だと思う。
究極は肩とラケットヘッドの間に谷があるイメージでインパクトできればベストだと今は考えている。
そしておもしろいことを発見した。
序盤の乱打は兄貴と二人で行っていたが、途中でウメさんが入って来て数分間打ったとき、俺がバックサイドにへばりつき二人に俺のサイドに打ってもらう練習をした。この時クロスコートとストレートという打ち分けがうまくできたことが収穫だった。序盤にスライスを徹底して練習し始めたときから次第に前膝に体重がかかる打ち方になってきたのでドライブもいける!と思っていたが、実際にクロスから飛んできたスライスをストレートにドライブで何球か打てたときは正直うれしかった。恐らくクロスから飛んできたボールをクロスに返球するよりもストレートに返球する方が体を大きく開いていくという意識が薄れ、逆に開いてはいけないと言う意識の方が多く働くので、大きく引いたラケットが体の前を通っていくイメージが掴めたことは大きかった。
今までは体の前から振りだして膝の前でブロックするイメージが強くインパクトで無駄な力が入りやすかった。まあコンパクトな振りである以上、インパクトで正確にセンターで捉えられなければボールに伸びは出ないし、納得のいくスピードや切れは出せない。従ってよりフォームが小さくなり、その小さいフォームの中でインパクトに力を収束させようとするためにより力が入り腕打ちフォームになってしまっていたのだ。

ここまでの練習で俺に必要なものはほぼ分かった。足でリズムを取り、リズムに乗って大きなテイクバックを取り、コンパクトなフォロースルーでフィニッシュする、これが大前提になる。決してインパクトやフォロースルーで力を込めてはならない、インパクトで必要なことは捻り戻したパワーをインパクトポイントに収束する役目のために使うのであって、ボールにパワーを与えるために使うのではないのだ。

とにかくうまく回るときは全てがうまく回るようで、バックボレーはしっかりテイクバックし体を回さないで振り出されたラケットを止めるくらいの気持ちでいると頭も動かないしかえってヘッドスピードが上がる。バックボレーでよくいわれる基本の一つに後ろの左手を引っ張りヘッドスピードを上げるというのがあるが、俺の場合これに当たるのが右肩のロックなんだと思う。このロックを作るためにはとにかく早めにラケットを引くことが重要。一般的にはバックボレーは前で取れと言うことがよく言われるが、俺は真横で取るイメージがあっているようだ、これは昔から変わらないなー。最後の試合前に少しボレーをしたが、やはり良いイメージでバックボレーが出来ているときにはしっかりラケットを引けていて、後ろからスムーズにラケットが前に出てきている。その動きの中にボールを呼び込むフィーリングがベストだ。このイメージがあるときにはほぼ間違いなくボレーはエンドライン上にコントロールできる。昨日のボレー練習では久しぶりにネットをぎりぎり越してライン上に落ちるイメージが掴めた。この打球イメージがある限り、ボールの落下地点にさえ入ることが出来ればまずミスすることはあり得ないだろう。逆から言えば「良いイメージ」は「正確なポジショニング」から呼び出される。「正確なポジショニング」は、「早めの打球判断」に呼び出される。後は「早めの打球判断」とともに「正確なテイクバック」を行っておきさえすればボレーでイメージ以外のおかしなミスはなくなるだろう。。
これら全ての要因が重なり合うことにより己の技術に対する圧倒的な自信がつき、それを根拠として試合に臨むことが出来れば後は相手のショットに対する正確で早い判断が行えればポイントをほぼ手中にすることが出来る。ゲームを支配するにはまずショットを支配すること。そしてショットの支配を積み重ねる事により最終的にゲームを支配することが出来ると考えている。

最後にいつものようにゲームを行った。
充実感のある練習をしていて、気持ちが乗っていたからトスに勝ってサービスを選び久しぶりに俺のサーブから始めた。
残念ながらトスアップが安定していないことと、下半身の蹴りが弱く体が重く感じたためサーブに安定感はなかった。しかしデュースコートではワイド方向とセンター方向にある程度のコントロールが出来ていた。アドコートは今ひとつだった。
二回目のサービスゲームでは少しスピードを載せてフラットサーブを使ってみたが結果的に枠に入っていると言うだけで良いイメージは掴めなかった。恐らくストロークは体がさほど切れていなくても基本を押さえていればショットは可能だが、サーブに関しては相手にあわせるという要素がないぶん己の体調が如実に現れやすい。仮にボレーやストロークが良くてもサーブが安定しなければ体力の消耗は激しくなるしリズムも悪くなる。良いサーブを打つには強い足腰が必要だと痛感した。
この日は俺以外が調子を落としているのか否かは分からないが、イメージ通りのプレーさえしていればミスしてくれた。まぁここしばらくミスをするのが当たり前だったからミスをしなくなれば相手のミスが多くなるのは当然だが、やはり一球でも多く返球することは相手へのプレッシャーになる。さらにこのプレッシャーを大きくするのがたまたま粘って返した、と言う形のものではなくイメージ通りにショットしたボールで相手にミスを強いなければならない、ミスを減らして相手へのプレッシャーをかける、と単純に言ってしまえばどんな形でもいいから返球すればいい、と消極的な気分になりがちだがそうではなく、しっかりした自分のイメージでショットし続けることが一番重要なことで、仮に返球してもイメージ以外のショットで返球しても相手へのプレッシャーの掛かり具合は少ないはず。相手に崩したけど粘られた、と思われることと、しっかり返球されたと思われることの間には大きな違いがあると考える。
やはり一番してはならないミスはイメージにないショットを打ってミスすることだ。己のイメージ通りにショットしてミスすることは己の鍛錬が足りないのみで済むが、ただがむしゃらさのみで返球し続けても己の成長にはつながらないだろう。

次回のチェックポイントはフォアハンドのイメージ。
フォームの全般の総括的なことは前述の通りだが細かい点もチェックする必要もある。
俺の場合、試合や練習などでスピンを打っているうちに肘が上がりやすい。前述した1〜3の基本を押さえた上でリストワークを正しく使う時に最も重要なことは肘が上がらないように押さえることだと思う。どんなに見事なテイクバックからスイングしても肘が上がってしまえばラケットが小さく回ってしまう。ここでしっかり肘から先を押さえ込むことを意識すればボールを支える形が自然に出来る。この形こそが俺のフォアには最も重要なポイントで、これが崩れるととたんにボールの威力が無くなる。打点が近くなることでより肘も上がりやすくなるため、正確な打点の認識はしっかり肘の位置をキープしようとする意識があれば以外と簡単なのかも知れない、これは次回の練習の時にチェックしようと思う。
もう一つのチェックポイントだが深いボールを打たれたときの処理。
昔は得意だったが基本練習しているうちにらしさを失ってしまったのがカウンター。深いボールに対して下がりながら打つ時はしっかりテイクバックをしながらボールを引きつけ、打点を決めたら思い切ってフルショットしなければならない。本来のスタイルがひねりのパワーを上体のブロックでヘッドスピードを上げるスタイルなため、下がりながら打つ際には前足は踏み込めない。従って壁を作りにくい為安定したバランスで打つことは難しい。ほぼ飛びながら打つショットになるが、全身で溜め込んでおいたパワーを飛んだ瞬間に思い切った後方への体重加速を使ってフルショットしよう!この時の注意点は体を決して開かないこと。逆にクローズドすぎるくらいの方がヘッドスピードが上がることを忘れないこと。
こういう状況下でつなぎのスピンを打とうとか、沈めようとすれば自分のリズムが崩れる。誰もが選択を迷うはず。一般的にはスピンで沈めたりロブをあげたりブロックしたりするが、相手に完全に読まれていない状況以外は思い切りカウンターを打つべきだ。ダブルスであればロブをあげるしかない状況もあり得るが、その後のプレーのイメージやリズムが無くなるので自分を殺してしまう。やはり己のリズムを維持し続けることだけは決して曲げてはならない。

今後はなんとか基本を堅持し、レベルの高いテニスを維持しつつ技術の向上を図っていきたい。日々の体調管理が大きくテニスに影響することが最近思い知らされるようになった。厳しいが今年をどう過ごしテニスと自分の関係をどう位置づけていくかは恐らく今年の行動が大きく影響してくるだろう。

続きが・・・


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