テニスとゴルフの日記

2002年10月04日(金) 切れてきた

プレーが。良い意味で。

昨日は約一週間ぶりのテニス。
前回の時点で問題点は露呈していてそれをいかに調整し、修正すべきところを修正し、良いところをより延ばすかが目的だった。
従ってこういう時期には体調が悪くない限りは可能な限り練習量を確保すべきなのだが仕事が忙しいのだった。
だから結構不安な精神状態と期待が入り乱れていた。

いつものように乱打から開始。
予測通りにフォアハンドは確率切れともに悪い。ろくにセンターに当たりもしない。
バックハンドは前回の良い部分は消えていない模様。
若干ドライブを打つ際に厚いグリップの癖が残っていてリストを使ってしまう事がありこの辺に未だ不必要な精神面が影響しているよう。
全てのショットでエースを狙うことはとにかく止めなくてはならないし、反応してはいけない。正確なフォームを身につければ気持ちや負けん気など必要はなくなるのだから。
今はフォームを崩す要因になる力みや無茶打ちは決してしてはならない時期だ。
より冷静に一番確率が高いショットを選択し、一本で取ることより二本目でとれるように一本目のカウンターをコントロールすべきなのだ。

フォアハンドは球出しが正確に行えていない時点で完成度の低さが分かる。
自由に球が打てる状況下でもラケットコントロールが正しくできていない上、センターをはずしているようではまだまだだ。
序盤はフォアクロスに配球されたときにまず足が出ていかないことと、ポジショニングが掴めず、打点が近くなりすぎていた。
後半になって打点は掴めてきたが今度はテイクバックがないフォームになっていることに気がついた。
これも今までの癖で、小さい引きからインパクトからフォロースルーまででショットする打ち方を基本としかつ強打もしていた頃のなごみだ。
とにかく今のスタイルでは後ろからインパクトまでで威力を出す打ち方をしているのだから、この癖は完全にぬぐい去らなければならない。
リストはボールを飛ばすために使うのではなく、テイクバックからため込んだパワーを枠の中に納めるために制限する感覚を大事にしなければならないのだ。
 後半にかけて少しは良くなってきたが打ちにいったときに体が早く開きすぎてしまうこと、前膝での体の回転の抑制が出来ていないためにクロス方向へのショットに確信が持てていない。体が開きすぎることで打点が前後に狂いやすいのだ。
さらにはフットワークが大股でおおざっぱなためもっと細かくステップを刻みながら、クローズスタンスから最低限スクエアスタンスで打てるようになること、それに正確なポジショニング、最後に一番忘れがちだがしっかりラケットを引いてテイクバックを完璧に行うことをさらに徹底する必要がある。
腕で打ちに行かなければならなくなればまず良いショットは打てないと考えるべきだ。

バックハンドは習熟度に進歩が見られてきた。
しかし乱打ではあえてコースを遠慮しセンターに配球してしまうときがあり、この時は球足が長くなってしまう。残念ながら絶対ミスしないと思えるほど感覚は鋭くもなっていないしフォームも固まってはいないのでやはり切れと深さを確実なものにするためにはしっかりクロスコートに配球しなければならない。
若干フォアハンドよりも早めに修正を始めた分確率は高いが、逆にテイクバックが甘い時でも打ててしまう状況が出てきているのでこの辺は正確に自己分析をしてラッキーだったと思っておかなければすぐに崩れるので要注意。
それと上記に関連するが、前膝の踏み込みや捻り戻しのリズム、低いボールにしっかり膝で上体の高さを合わせる部分は全く出来ていない。
勤勉さも集中力も足りなかったがとにかく相手の返球が同じスライスであるときやドライブ系統のボールであるときにはより正確な準備と正確なインパクトが要求されるのだ。
こういう状況でも以前の癖が顔を出しやすく、厚めのグリップでセンターをはずしながらの無茶打ちが逆に入る事を知っているからとにかく攻められたときはあきらめて一本凌ぐことを言い聞かせること。

今の自分がどのレベルにいるか?悔しいけれどそれを認めた上で少しずつ正確に成長していく謙虚さをどんなときでも忘れないこと。
必ずまた良いプレが出来るようになるはずなのだから。

ボレーは前に行く機会が少なかった。
我慢我慢。

フットワークに関しては中盤で兄貴のショットが当たり出したため、深いボールが随所に入ってくるようになったからポジションを下げた。
が、これが悪影響して浅いボールをノットアップしてしまう状況が多く見られた。
とは言ってもこれに関しては二つの要因が絡んでいてすぐに修正は出来ないだろう。
一つ目の要因は今現在ストロークではショットそのものへ集中力が削がれてしまっているために打ったボールがどういう弾道でどれくらいの深さにどのくらいのスピードで入っているかが気になって仕方がないこと。これが次の返球に対する集中力を削いでしまっている。ショットそのものへの自信が深まってくれば打った瞬間にどこのどう飛んだかは分かるようになるから追々直さなければならないと思っているが今の段階で打ったボ−ルの行方を完全に止めることはショットそのものへの集中力の欠如を招いてしまうだろうからもう少し経過を見つつショットの習熟度を加味して基本姿勢を考え直すこと。
二つ目は単純にコートカバーリングと発想の問題。
コートカバーは言うまでもなく悪い。
発想の方は問題がやや深い。
根本的なストロークするポジションはベースラインより少し後ろくらいの今のポジションでかまわないのだが、そこにポジショニングすると言うことは基本的に攻撃よりも守備を重視したポジションであり、そこ居続けることは本来の目的ではない。このポジションで相手の返球を凌ぎながら前に出ていくチャンスを見計らなければならないのだ。
ここが守備的な発想でベースラインに居続けることは全く意味がないのだが、早めの見切りで前目のポジショニングを取ってしまったときに深いボールが返球されてくれば一転してピンチになってしまう。
全ては自分の直前に打ったボールが全ての起点になるのだがそのボールが自分の意志と反してしまうことや、仮に甘いボールが入って来ることが分かった段階でもしっかり自分のリズムが作れていないときにはボールを見過ごしてしまうことがある。
あくまでベースラインプレーはネットプレーにつなげるための手段の一つにすぎないことを明確に意識し、無理にバランスやリズムを崩してフォームに甘さが出ないように心がけよう。
相手にベースラインで攻め切れなければ前に出てこられたときにはポイントがとれないと思わせるようなプレーが出来るようになること。
ベースラインプレーで無理にポイントを狙いに行く必要はないが、レベルの低い相手にはベースラインでもポイントがとれる必要があるし、ベースラインプレーで相手を崩すと言うこと自体はどんなプレースタイルでも最低限必要な戦術なのだから。

この日も途中からゲームをした。
序盤は互いにブレークがなくキープで進んだ。
最初にブレークできるかな?と思ったがそこから兄貴が俺のいやな臭いを感じたらしく良いサーブを入れてきたので俺のリターンが崩されたのでブレークには至らなかったが、セカンドサーブでは随所に良いリターンダッシュをいれポイントがとれた。
セカンドサーブでのポイント取得率は今年では最高レベルでかつ良い質のポイントのとれかたが出来ただろう。
仮にリターンミスをしてもむちゃくちゃなミスはなく、少し開きが早かったとか、姿勢を低く保てなかったとか、スプリットステップとのリズムの合わせ方が悪かったとかなどの細かい修正点に終始し、バックハンドの情けないミスは無かった。改善可能な部分でのミスだったことがうれしかった。
フォアハンドはワイド方向にサーブが入ってきたときにはやはりオープンスタンスになりやすくこの時にはリターンは期待できるものは打てない事が多い。
兄貴は最近はサーブアンドボレーをするのでリターンが浮いてしまえばあまり楽しい結果は待っていない。
次のパスに対する読みと動きは分かっているが、やはり前述しているように未だ自分のショットを確認していることで返球に対する準備が悪く出足が悪い。
単純にフットワーク力の低下もあるが、テニスにおいては最初の一歩を踏み出す判断の速さは多少のフットワークの悪さはカバーできるのでやはり今後の状況次第と発想の割り切り、さらに一本で取るプランと二本でとるプランの明確な認識を技術と相談しながら明確にしていこう。

リターンゲームにおいてのパターンはファーストサーブでは未だ計算できないがセカンドサーブの時には気持ちが攻撃に切り替わり、意志を持って攻撃するのでポイントがとれる確率はかなり計算できる。
現在のところやはり攻めに関しては特化しているが、守る部分では深みや懐の広さがまだ出来上がってきてないので相手に対するプレッシャーも説得力も無いので、この辺はポイントの積み重ねによる自信を深めることによって相手にも伝わるものが出来てくるだろう。主に自分のテニスに対する理解と自信を深めることがゲームでは重要だ。
おもしろいことに応用力の部分ではフォアハンドの方が能力が高いようで試合になると練習以上のものが出てくる。
当然ミスも出やすいのだが、練習に正直なバックハンドと違って状況に応じた仕掛けが出来やすいということが分かったのが興味深かった。
しかしいずれにしてもミスが多いのがデュースコートでアドコートの方はやはりミスも少なく攻めにしろ守りにせよプレーしやすい。
これは前から分かっていたことでエースを狙えない状況下でのストロークプレーはクロスコートが基本であり、クロスコートに問題があるのはフォアだと言うことだ。しかしシングルスに限って言えばストレート方向に沈めるショットさえマスターしてしまえば次のパスはバックハンドになるし、仮にフォアサイドにコントロールされてもしっかり構えることさえ出来れば、良いパスは打てる。
それさえ分かっていればリターンだけ何とか及第点の技術を身につければさして問題はないだろう。まぁダブルスはフォアサイドをやらなければ良いだけだし。
いずれにせよ昨日の段階ではセカンドとファーストでは雲泥の差があり、本人はさほど意識してはいないのだが、ポイントそのものの数でもファーストでは少ないしとれていたとしても相手のミスによるポイントが多い。
この辺を厳しく見つめ直し、相手のミスでもミスをせざるおえないレベルのショットが打てるようにならなければならない。

サービスゲームはサーブの改善が全てだった。
完全にエドバーグのスタイルに戻すと決めた以上ベースラインプレーは考える必要はない。とにかく前に言ってボレーでしとめることが全てである。
このためには気がついていたサーブの基本の欠如を補充しつつ、イメージ通りのサーブを作ることが第一目的だった。
しかし初めてすぐに考えを変えた。
サーブから少しずつ組み立てていっても次に繋がるとは思えなくなった。
自信は全くなかったがサービスを打つまでは最大限の集中を傾けて、その後はとにかくサーブ&ボレーに慣れること、これに主題を変えた。
結果良いサーブは二本くらいしか打てなかったが、トータルバランスとしてのサーブアンドボレーは良かったといえる、まぁ今の段階での話ではあるが。
やってみて気がついたのが、サーブのバランスが良ければさほどダッシュのスピードは落ちなかったと言うこと。
実は前から単純にフットワークの問題だけだと考えていたが実際のところサーブのバランスが悪ければダッシュの際に一歩以上無駄にしているようだ。
この日は抜かれる抜かれない、と言う次元にテーマはおいていなかったのでとにかくサーブ&ボレーというプレースタイルを徹底したため、想像以上の事が分かった。
この日一番のサーブが入ったときだ。コースは悪かったのでリターンを叩かれたのだがしっかりボレーできる体制に入っていたので良いハーフボレーが打てた。
このハーフボレーもコースは甘かったが深さと球質は良かった。
兄貴は打てる気満々でパスしてきたがあれはそう簡単に打てるパスではないし、仮にパスが打てたとしても持球体制は万全だったのでスピードがあってもコースが伴っていない限りは止めれたと思った。
そしてこれがサーブアンドボレーの重要なポイントだと思い出した。
久しく懐かしい感覚だったが、テニス界に復帰して以来全てのポイントをオーバーパワーして取るスタイルにこだわり続けていたことでサーブ&ボレーの楽しさをすっかり忘れていた。
ファーストボレーで一発で決める感覚も良いが、良いリターンをもらいながら正確で深いローボレーで切り返し、相手の起死回生のランニングパスをネットで止めてしとめる高揚感が楽しいのだった。
この日の良いサーブのもう一つはアドコートでのセカンドサーブを思い切りよく得意のワイドを狙い、リターンミスを誘ったことだ。
少しバランスを崩しかかったが、気持ちの入ったセカンドサーブが打てた事の方が意義はある。
 その他は少々ビビリ気味だったがハイバックボレーで一本で決める形っぽい(足も出なかったし思い切りも良くなかったし、コースも良くなかった)プレーが出来たのが良かった。反省点はかっこ内に書いたので追求しないがやはり一本で決める流れのリズムと、二本で決める流れのリズムを自分の中で経験できたのが良かった。これも積み重ねと地道で勤勉な練習によって熟練度と信用度を上げ自信を持ってプレーできるように少しずつでも前に進んでいこうと思う。

しかしサーブ&ボレーをするにはもう少しサーブのコースの正確な打ち分けが必要だ。
リターンが得意な相手には甘すぎるコースにしか入らない。
球質も安定にはほど遠い。
さらにたったの数ゲームで腰への違和感が出てきてしまうのが困ったものだ。
でもこれは腹筋の強化とフォームの徹底修正によってなくせるはずだと信じよう。
でも腰の状態だけには注意して、状態が悪すぎるときには無理せず早めに対処しよう。あわてて作る必要もないし、怪我をしてしまえば全て元の木阿弥になる。
腰とは十分に話し合い出来る範囲で上手に付き合っていきながら体を仕上げよう。


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