フォーリアの日記
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2008年12月18日(木) 今日は仕事・コバケンの第九

今日は晴れて暖かくなりましたが、
朝まで残った雨で歩道はなかなか乾いていませんでした。

今日は昼間は仕事、夜はコンサートです。
本当は職場の忘年会だったのですが、
それを聞いたときにはすでにコンサートのチケットを買ってあったので出ませんでした。

月に一度の整体の先生が来る日なので、いろいろバタバタしています。
整体の患者さんは咬み合わせも診るし、入れ歯もあわせるし、
その他歯周病の患者さんも歯科衛生士さんが診ているし、
3つの椅子はフル回転で、整体が終った患者さんが空くのを待っていたりします。
私も写真の関係で整体の進行具合も時々うかがっていなくてはならないので
なんだかあわただしく過ごしました。

しかし、コンサートがあるので後はお願いして5時半前には出てきました。

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さて、コンサートは。

日本フィルハーモニー交響楽団
「第9交響曲」特別演奏会2008
東京芸術劇場

<指揮>小林研一郎
<パイプオルガン>勝山雅世
<ソプラノ>菅英三子
<アルト>菅有実子
<テノール>錦織健
<バス>青戸知
<合唱>東京音楽大学

ギルマン:ヘンデルの主題によるパラフレーズ
バーバー:サイレント・ナイト(きよしこの夜)
ウィドール:オルガン交響曲第5番より「トッカータ」
以上3曲パイプオルガン独奏
ベートーヴェン/交響曲第9番《合唱》

前半のパイプオルガン独奏はたった20分程度。
フレーズ感もないトツトツとブツ切れのなんだかわからない演奏で、
良く聞き知ったメロディーをちょっと流すだけの前座か?
(表彰式の祝勝曲としてお馴染みのヘンデルの主題やきよしこの夜)
なんだこりゃ?と思う間に終ってしまいました。
こんなにすぐに休憩していいのかという感じ。

後半の第九は素晴らしかったです。
出だしから適度な緊張感が保たれているのにまず感激しました。
もちろんもう少しバラバラせずに揃えばもっといいのですが、そこは仕方がない。
どのパートも、伸ばす音の保ち方にも心がこめられていて引き込まれます。
どこもいらない音などないというきめ細かさで曲全体が作られています。
そういう面だけでも観客を飽きさせない音楽だと思います。

コバケン流の盛り上げ方もすごいです。
急に出るところとか、音量の変化などもすごいメリハリです。
(小さい音では技術力及ばずバラバラ感が目立ちますがご愛嬌)
そこまでやるか?という見方もあるでしょうが、新鮮でした。

2楽章スケルツォのホルンのメロディーが
(「クーラリネットちょんぼちょんぼ、クーラリネットちょんぼちょんぼ」と聞こえると言う説があるところ)
ポルタメント(グリサンド)をベタにかけたようになっていてひどくコミカルで
ここまでやるかと思いつつ、大変面白く感じました。

3楽章・・普通の演奏ではいつも退屈するのです。
4楽章に入ったのも気づかないほどボーっとしていることもあるくらい。
(メロディが変わるので、ちゃんと聞いてりゃわからないわけないのですが)
ところが、この演奏はまるで物語のようでした。
物語というにはベートーヴェンなので深刻なタイトルがつきそうですが、
それでも、いくつもの物語が織り成されたようで、退屈せずに聞いていました。
4楽章はソリストはそれなりにバランス取れていてよかったと思います。
ソプラノの菅さんはさすがに安定した美声ですし、バリトンの熱演もよかったと思います。
東京音大の合唱はちょっと硬さがあって、
大音量になると特に男声が「がなる」ので美しくはなかったと思います。
素人合唱団より大きな声はでますが、あの声ではちょっと困ります。
まあ全体の足を引っ張ってマイナス評価になるほどでもなかったので可としましょう。

実は長年クラシックに親しんでいて、CDなどでは聞くのですが、
実際に(アマチュアを除けば)第九の演奏会に足を運んだのは初めてなのです。

日本フィルは演奏技術という意味では多分たいしたオケではないのです。
前回行ったコンサートがそれを物語っています。
http://www.enpitu.ne.jp/usr2/bin/day?id=23717&pg=20081030
しかしコバケンに引っ張られるとこんなに変われるものなのだと
コバケンさんの力とキャラクターにあらためて感心しました。
(もちろんベルリンフィルが素晴らしいというのとはちょっと違いますが。)


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