武ニュースDiary


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2014年12月31日(水) お久しぶりの金城武(黄子佼)下

昨日の続きです。


 


お久しぶりの金城武・下

「40過ぎてぼくも痰が」


あの日に話を戻そう。
「太平輪」台北記者発表会で、舞台の反対側の端の司会者席に座っていた私は、
彼がおおらかに恋愛問題に答えているのを目の当たりにし、こう感じていた。
「3年に1度しか顔を見せなくてもOKだよ!」
その1度の機会にはっきり説明をし、適切にゆっくりと答えてくれたことで、
私の司会に1本筋が通り、心残りもあまりなく、順調に進んだのだから、超感謝だ。

要するに、私はこれまで数えきれないほどの芸能人のために、放たれた弾丸、
たくさんの耳にしたくない、あるいは答えることのできない話題をさえぎってあげてきた。
そしていつも頭を下げたり、軽い話題に紛らせて話を他にそらせる方法を考えたりして、
マスコミには「この話は……スキップしましょう!」と言って謝らねばならなかった。

だから、3年間に2度、金城武のために記者会見を司会して、
その率直な説明に感嘆したし、マスコミに合わせてくれて
イベントが順調に行われるのを助けてくれたことに感謝もしている。

もちろん、彼は聡明でまじめな大スターであることも確かだ。
あの日、こういうことがあった。
ある質問のとき、私ののどが不意につまってしまい、私は自嘲的に笑って言った。
「すみません、40歳過ぎたら、すぐ痰がからむんですよ」
軽い笑いが起こり、話題は次へと移っていった。

そのあと、金城武の発言の番になったとき、彼が話しながら、
まるで涙で声をちょっとつまらせているかのような感じがしたので、
映画に感動して泣き声になっちゃってるんですか、と聞いた。
彼は答えた。「40歳超えたから、ぼくも痰が出るんですよ!」
会場は笑いの渦に包まれた。

みなさん、おわかりですか?
司会者が舞台上で懸命にしゃべり、場をつないでいるとき、何も考えず休んでいたり、
あるいはぼうっとしたり、ポーズをとったり、おかしなことをしたりしている芸能人は多い。
私は本当にたくさん見てきた。
だから、彼らは金城武が前にあったギャグを利用して
新しい面白みに発展させたようなことは到底できない。
そのようにすれば、雰囲気は極上になり、全体として呼応する。
彼が集中して耳を傾け、それを適切に応用したことに、私は驚き、かつ温かい思いに包まれた。

特にあの、我関せずで何にも考えていない芸能人たちに向かって、私は大いに言いたい。
「実は司会者は部外者に過ぎません。
要請を受けてその場の話題を導いているだけであって、宣伝される作品は司会者とは何の関係もないんです。
だから舞台の上にいる芸能人たちがもし我関せずの気持ちでいるとしたら、実際、ほんとに変じゃないですか」

記者発表会前夜の台北プレミアに話は戻って、3年間姿を見せなかった金城武に、人々は大興奮だった。
終了後、台上の監督や主演者たちが1人1人続いて台を降り、舞台裏へと移動していった。
彼ひとりが足を止め、まだ終了の挨拶をしていた私を見つけて、握手の手を伸ばしてきた。
私たちは話をしながら舞台裏へ戻った。
このときの写真をネットユーザーが撮影し、ツイッターにあげたので、
みんな、一体何を話したいたのかと知りたがった。

あのとき、彼は、実は、私に映画を見たかどうか、どんな感想を持ったか、まじめに尋ねてきたのだった。
私は本当に感じたことを彼に伝えた。彼の目はこの上なく真剣だった。
普通、芸能人が仕事の現場で出会うと、雑談となるものだ。
だが、彼の態度から、私は彼が本当に作品の評価を気にかけており、
自分の作品に対し責任感を持っているのを感じさせられた。

これを大したことないと受け止めてはいけない。
というのは、多くの芸能人はこうした賑やかな場では、ファンやマスコミにばかり対応して、
彼らを懸命に持ち上げた司会者を振り返ってみる者などほとんどないからだ。
いわんや、挨拶をし、かつ部外者に映画の感想を尋ねる者においてをや。
だが、彼はそれをした。
彼は傍観者の方がよくわかる(岡目八目)、という道理をわかっており、
だから私が「太平輪」について違う見解をもっているかどうか知りたかったのだと思う。

マネジャーから電話が来た

その晩のイベントの余韻に比べ、記者発表会の方は終了後はみなどっと去ってしまい、
別れの挨拶のひまなく、彼は大勢に取り囲まれて会場を離れた。
思いがけないことに、2時間後、私が他の仕事のために車を走らせながら、
不意に終わったばかりの盛大な記者会見でのギャグを思い出したとき、突然、電話が鳴った。
もう長いこと、みなメッセンジャーみたいなソーシャルアプリを使っているから、
電話が鳴るなんて、穏やかではない! 

そうしたら、なんと、金城武のスーパーマネジャー、ヤオ・イージュンさんからではないか。
何という符合だろう。
大先輩の彼女が珍しく電話をかけてきて、丁寧にも、
既に飛行機で台湾を離れた金城武に代わり、先刻成功裏に終わったばかりの記者会見の礼を言い、
私が取り次いだプレゼントを受け取ったとも言った。

この電話に、私は非常に驚き嬉しく思った。この礼儀も実に周到ではないか?
実際に彼本人の考えからであろうと、イージュンさんの意思によるものであろうと、
このチームの人は実に親身な人たちだ。
私たちは、記者会見が結局は金城武のホームゲームであって、
そのため話題がすべて彼に関することでめぐってしまったことも話した。
そしてイージュンさんは、金城武は間違いなく、そのことで非常にすまないと思っていて、
会の後もずっと他のメンバーに申し訳ながっていたと言った。ずっと気にかけていると。

この会話から、私は、大スターがおごらず、称賛にいい気にならず、
そして周囲の人たちを気遣うことができ、心が温かく謙虚であることを再び知ったのである。
本当は彼のような地位と知名度があれば、お高くとまっていても理由がある。
いくつかCMに出て、収入を得、露出をすれば、それで十分、引きこもって出てこなくたって問題ない。
それなのに彼が今回3年ぶりの登場で何一つ変わっていなかったとは、夢にも思わなかった。

外見はハンサムで、内面は旧交を大事にし、よく気が付く。
私は思う。
こうであるなら、たとえ次に出てくるのがやはり3年後になろうと、
私はやはり彼に感服するであろうし、マスコミもまた以前と同じように彼を慕い、追いかけるだろう。
その結果は? 常にプラスの報道ばかりとなり、それは永遠に続くだろう!  (完)


皆さま、今年もDiaryをお読みくださってありがとうございました。
どうぞ、良いお年を!



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