気が向けば・・・。


この今の瞬間に過去も未来も入ってるらしいし(何時でも)この小っさな頭蓋の内に宇宙も入ってるらしいし(誰でも)
だから、ひょっとしてこの矛盾に溢れた日記も、何時かの誰かに繋がったりするかも、って思ったから
少しだけ秘密度を緩めました。



子ども虐待防止「オレンジリボン運動」

2012年05月05日(土) 久々の家族全員集団行動の六割の楽しさと四割のかなしさ

後日記す:

GWは私以外の家族は健全そのもので過ごしていたし、私はやや改善してきた落ち込みモードを家族の前では出さずに済んでいた。

娘は友達の誘いに乗ってカラオケとか親睦会とかその合間に趣味の創作とか漫画とか。でも宿題とか宿題とか。
息子はここぞとゆっくりアニメ視聴とか行きたいところに勝手に散歩とか。自転車で遠乗りとか。勉強もそこそこ申し訳程度に。
本当は、この機会にもう少し建設的な、バイトとかボランティアとか資格取得のアレとかそれとかにも目を向けて欲しいけれど
あの子もこの春までの疲れをきっと癒しているのだろうし、第一、このいまの私がそんなこと言う資格あるのかと思うと。
いま最もそんなことを私からは言われたくないだろう、あの子だって。

さて、5日、こどもの日。
午前中、実家から宅急便でもらったお菓子は美味しい例のアレだったので
その気持ちがすごく嬉しかった。
こどもの日、なんだよなあ・・・・。何歳までこどもの日のこどもなんだろう。
私は精神年齢がこどものままでいていいのだろうか。いやそれはまずいだろう。

晴れたので本当に久しぶりに家族全員で出かけることとなった。
それまで私は鬱々とした日々を送っていたし、雨にふさぎこんでいたのだけれど
泣き虫モードから少し抜けかけていたし、腫れた目もだいぶよくなっていたし
お天気の良い外を歩くのは精神衛生に良かった。

新しくオープンして日が浅い渋谷ヒカリエは、お昼までに入場すれば入場制限なしで入れた。
その8階の「食堂」は、都道府県各地のこだわり食材を使った美味しいお料理が、とても良かった。

その店に並んでいて、待ち場の椅子がひとつ空いたときに、夫は、妻や子に譲る気配も全くなく、間髪入れずに自分が座ってしまった。
それに、食卓に案内されたときも、窓側の見晴らしの良い奥の椅子に、子どもを座らせたくならないのか?
私ならなる。私なら窓側の二つの席は子ども二人に勧めるね。
でも彼はそこにまた当然のように座ってしまった。
がっかりだ。どうしてちょっと私や子どものことを気にかけるそぶりでも一瞬でも見せてくれないのか。それが子どもに見せて見本になる男の態度だと思っているのだろうか。
暗澹たる思いがする。私とは思考の方向がまるで違いすぎる。
ああ
こういうところ。こういうところをみると、私はそれまで築いたやっとやっとの自制バランスとかそれまで貰った他の有難い数々の幸せを
どこかの壁に叩きつけたくなる気分に襲われて辛うじて抑える。刺したくなるけど刺さないっていうあれだね。酷い妻だわ。
この憤懣やるかたない思いはどこから来ているのか。折角忘れていた、彼と私の感覚の違いを決定的に見せつけられた気分になってこれからさきの人生に不安を感じてしまう。

折角楽しい家族のお出かけなので、私は彼には何も言わなかったけど、あとで子どもに小声でこぼした。どうしてもどうしても、彼を反面教師にしたかった。
これも私の我儘だとは思う。私の価値観を押し付けることにつながったとは思う。でもそうしないと溜飲が下がらなかった。

溜飲を下げた御蔭で、食事は楽しかったし、そのあとのアート鑑賞も雑貨売り場巡りも楽しかった。そう、私が大人になってさえいればこんなに楽しい家族のひととき。

だけど彼のほうは、日頃から、それ以上に大人になっていて私のありとあらゆるダメでずぼらな部分や気に入らない部分に目をつぶって過ごしてくれているのだろうと思う。
刺したくなるけど刺さないでいてくれるのだろうなと想像はできる。
おあいこ、なのだろうか。だとすると、なんと難儀な組み合わせの二人なのだろうか。
これは前世で約束した修行なのだろうか。だとすると一体全体に何しちゃってくれちゃっているんだ、私たちは。もっと簡単な課題を設定すればよかったでしょ。


念のため再確認すると。

我が夫は、世間の男性に比較しても
記憶力もあって頭の回転も早くて優秀有能な人で、努力家で、会社でも実績を出していて、認められていて、
子どもの教育にも一生懸命で、責任感があって、私利私欲に走らず、贅沢もせず、メンタルも穏やかで、叫んだり暴れたりもせず、
堅実志向で、ギャンブルも一切しないし、飲酒も適量、煙草も吸わない、
私の怠惰に気づいても怒ったり殴ったりなんて絶対にしない、
こういう人が夫でいてくれることにはもう何の不満もない。むしろ、恩しかない。
ということを踏まえて。

だけどどうしても虚しいのはなぜ。ルックスがタイプじゃないとかそういうことはもうあんまり関係ない。
それは、妻の私が関心を持ち心惹かれている事項や概念には、彼は一切関心を持ってくれそうもないし好きになってくれそうもないから。まあ、これに尽きる。
そこは一言で言えば。「合わない」これだけ。
これは彼のせいではないし、それを指摘したって彼を傷つけるだけで、何も得るものはない。
この虚しさのことなど忘れていられるうちは、楽しめる。でもふとした瞬間に思い出すと、全て放り出して泣きたくなる。
泣き虫モードにいったん突入するとしばらく出られない。

どう料理すりゃいいの、これ。この気分。
これ覚えておいて、
誰かがこういう心境に陥ったときに
「ああ、それはね、もう無理せず流れにまかせて寝るしかないんだよ」って心から言ってあげるための素材に使えば良いのでしょうか。



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