次に解こうと思って 出してあったのを 解き始めたら 衿の中から 名前が出て来た
正確には 衿芯にした白木綿に 綺麗な筆字で 福島總平とあり さらに 1142の数字と 八班一組
考えてみれば 着物は恐らく 唯一ものなので 名前を入れずとも 他人のとは 間違えようはないだろう
なので 見える部分に記す 必要はないとしても 何故縫い綴じた 衿の中なのか すごく疑問である
洗い張りで 紛失しない為なのか と思ってみたが 過去に解いた どの着物にも こんな例はなかった
けれど 仕立てをどこか 他所に出したのではなく 身近な家族が この人の為に 手縫いしたのは 確かだろう
果たしてそこには どんな事情があったのか 知りようもないが
込められたであろう 思いを少しでも 量ることが出来たら と しばし手を止めた
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