朝その利用者さんが 迎えの車から降りるなり 名前を呼ばれるのは常だけど 昨日は涙声で焦った
いったい何があったのか トイレに伴いながら それとなく聞いてみると 家に居る時に 昔のことを思い出して 悲しくなった のだそう
うんうん そういうことってあるよね まずは同調しながら まるで お母さんを呼ぶように わたしを求めた 遥かに年上の彼女が なんとも愛おしく思えた
けれども その家に居る間でさえ 独りきりになることはなく 他所のヘルパーさんが 入っていたはずなので ずうっと気持ちを引き摺ったまま 施設までやってきたのは ちょっと釈然としなかった
その時ヘルパーさんはいたの と聞くと 判らない と言うので それ以上は聞かなかったが どうやら人が変わって 配慮が足りないのでは との裏情報が入った
家庭の事情や 置かれている環境など 施設が手を出しようもない いろんな問題が 他の利用者さんからも 必ず透けて見えてくる
せめて施設に居る間は 気持ちよく過ごしてもらう 当たり前のそのことを 改めて考えつつ 今日の表情はどんなだろう 調子を崩さなければいいけれど
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