毎年恒例の 着物フリマへのお誘いに 昨年のこの時期を思う
リスの居た部屋は既に 着物が少しずつ侵食 バキューム式アイロン台も どーんと広げたままにして 普通のアイロン掛けにも 大活躍している
ヤツが居た頃の あらゆる禁止事項は まだ頭に染み付いていて 何か買い物をするときでも はなっから除外していたものが 選択肢に上るのだと ギクシャク確認しなおす
居ないことを必然と すればする程 それは一見 忘却に進んでいるようだが 居たことの当たり前さは 失われずに どんどん凝縮されて行く
チリっとした痛みを 少しだけ感じつつ けれどもう それでふいに悲しみに襲われ 歩みが止まることもなく ヤツがくれた 明るい太陽のような 輝きの方が勝っている
砂金のような 小さいキラキラが ゆっくりと 水のなかに沈むように 心の奥底に沈殿して行く
二度と経験したくない と思っていたことも そんな風に 結晶しつつあるのなら 恐れずに生きてみようか
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