毎日雨ばかりで どしゃどしゃと 飽きずによく降った 久々の晴れ間に じっとしていられなくなって バイトが終わってから 散歩に出かけた
いくら長居しても 独りでそっと過ごせるような 居心地のいいカフェは 都会のようには見つからないけれど そのかわり たっぷり滋養をくれる 豊かな自然がここにはある
土手まで歩いて 枯れた草の上を 子どもみたいに ざざーっと滑り降りると その先に 優しい黄色の菜の花が ぽつりぽつりと咲いていた
春がもっと進めば そこに大根の花も加わって 一面がお花畑になるはずだけれど まだそちらは 葉を大きく地面に広げるのに 一生懸命の様子だった
空高く上がっていく ひばりの声と 霞む里山の景色と 海の方角から吹いてくる風 そんな場所に ひとりで居られる幸運を 訪れるたびに思う
リスと人間のために 蕾の菜の花をおみやげに たっぷり癒された 僅かな時間だった
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