ゆりゆり日記
ただ知ること
過去にあつめたカケラで出来る絵は
その瞬間瞬間ごと
いつも完璧だということ
そうして明日を未来を生きていく

2008年06月14日(土) 解きの眠り

出品した着物の
片付けもそこそこに
オーダー用の着物を解いた

絽なのかと思うが
糸は撚りが掛かっているみたいで
透けるように薄いのに
握ってみると
ふわんと戻る柔らかさ
撫子柄が地模様になっている

柔らかいのと薄いのとで
解くのに
いつもより倍神経を遣い
いつものように
解いているときは
やたらと眠気が襲う

この
解き時の眠りは
ちょっと異常で
最初の頃は
身体的な条件とか
単調な作業ゆえとか
いろいろ理由をつけていたが
どうも違うような気がしている

洗っていない古着物の
生の素性とか特性とかの
端から端までに触れて
五感以外で感じた印象を
眠りで消化する必要があるのだ
と理解するようになった

だからひょっとしたら
リメイクで一番肝心なのは
解きの過程かもしれない

全ての関門を開いて
ガードをはずして
ただ生地と一体化する
まるでイタコみたいな状態は
いつもと違う別のちからが
必要なのだと思う

ようやくそれが終わると
水を潜り抜けて空気に晒される
解放の時がやってくる
一度全ての歴史を消して
まだなにものでもない生地が
この世に再び
送り出されるかのように


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ゆりすこ [MAIL] [吉祥堂]

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