愛なき浜辺に新しい波が打ち寄せる
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2015年07月15日(水) 若真ネタ12

 前回の若菜とみーこのやりとりは、放課後のことです。みーこは若菜と付き合い始めたことを早速言いふらしそうだったので、他の誰かから真田の耳に入る前に自分から言わなきゃ、と思い、家に報告しに行くことにする。わざわざ家に行ってまで言うことか? メールとかでいいんじゃないか? いや、今日わざわざ連絡しなくても、明日会ったら、さらっと言えばいいだけの話じゃないか? 別に、他の誰かから先に聞いたって問題ない気もするけど。いやしかしそれは…。という葛藤があったんだけど、とりあえず向かう。真田家に着き、自転車を駐めて、しばらく躊躇する。覚悟を決めてインターホンを鳴らそうとしたところで、
「結人? 何?」
 後ろから真田に声をかけられ、
「ぎゃっ!」
 心臓が縮み上がった。
「おー、ビビった。もう帰ってるかと思ってた」
「帰りに本屋寄ってたから」
「あ、そう」
 真田は自転車を押して、門に入る。若菜がついてくる気配がないのを不思議に思って振り返った。
「どうしたんだ? 上がってくだろ?」
「いや、ちょっとだけ、話したいっていうか、言っとくことがあって来ただけだから。ここでいいや」
「…何?」
 真田はその場に自転車を駐め、若菜と向き合った。
「俺、望月と付き合うことになった」
「へー。そうか。分かった。それだけ? それだけのことを言うためにわざわざ来たのか。それはどうもご丁寧に」
(あー…、怒ってる怒ってる。怖い…)
「いいんじゃない? 元から仲良いみたいだったし。よかったな。おめでとう。じゃあまたな」
 くるりと背を向けて、立ち去ろうとする真田。
「あ、ちょっと待って」
「まだ何かあるのか」
「やっぱ上がってっていい? ついでに宿題教えてもらってから帰るわ」
「何なんだ、お前は。自分でやれ。または彼女とやれ。帰れ帰れ。今すぐ帰れ」
 真田は門を閉める。
「ひでー。彼女とやれって、望月は、俺を上回るアホなんだぞ?」
 若菜は、みーこから、みーこと呼べ、と言われ続けてますが、「みーこて。どうなのそれ。ていうか、みえこだし」って感じで拒否してる。でも、そのうち根負けして、呼ぶようになるけどね。
 帰り道、若菜は、
(怒ってたなー。あれはかなり怒ってた)
 と、しみじみ思う。気持ちが塞ぐんだけど、これで状況が変わるかもしれない、という思いもあった。でも、状況が変わる、ってどういうこと? 今がどんな状況かもあやふやなのに?
(今でも好きなんだろうか。恋愛的な意味で。もう、そういうのはないんだろうか。あったとしても、これで、なくなったよな、きっと)
 ホッとして、なのに、がっかりして、傷付けてしまった、という気持ち、そして、自分自身も傷付いてるような。
 翌日、真田はごく普通に若菜に接する。それ以降もずっと。なので、若菜も普通にする。疎遠になることもなく、今まで通り、家を行き来したりもする。あ、そうそう、中二の夏から高校入学(前の説明会)までは空白の期間でしたが、同じ高校入ってからは、二人は仲良くしてたよ。みーこと付き合うことで、真田から避けられるかも、という不安があったけど、そういうことにはならず、若菜は安心したけど、やっぱりもやもやする。でも、これでいいんだよな、って思いです。若菜とみーこはうまくいってるよ。
 というわけで、こんな感じの高校時代でした。次回からは、多分、5話の続き(二十歳の秋)に戻って、後はもうあんまり話を前後させずにいきたいです。分からんけど。というか、自分の中でちょっと区切りがついた感じなんで、あまり急がずに、日記と交互くらいでやっていこうかと。


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