| 2002年04月03日(水) |
花と嵐と(by 吉本ばなな) |
吉本ばななの小説集に、『体は全部知っている』というものがある。 これが、かなり珠玉の短編集。って感じなのだ。 中でも『おやじの味』という短編については、ちょっとまだうまく語れないほど 共感部分が多く、最初読んだとき、もうどうしよう!?って程だったのだが。
なぜか突然、その『おやじの味』の前の方に入っている『花と嵐と』という 短編を読んでみた。 なぜそれを読もうと思ったのかは不明。 まさに突然。タイトルに惹かれたんだろうか? 最近小沢健二くんをよく聴いた りしていたから、私の中で、その『花と嵐と』というタイトルが小沢健二くんの イメージに重なったのかもしれないが。
そこには、シチリアのうつくしい空気と自然と人々と、そこに旅していた「私」 と友達数人、というものが描かれている。 旅先で香水を選んで、でもそれが、日本ではありえないほど幸せな風景として 描かれる。そして、その友人達に対する、フツウだけど、でもかけねなしの何か? とも思える愛情みたいなものが、淡々と、でも熱くクールに、描かれている。 改めて、すばらしいって思った。
読んで、「ああ、なんで私、この話を最初に読んだとき、全然反応しなかった んだろう! こんなにいい話なのに!」って。笑 「でも、『おやじの味』を読んだ衝撃が深すぎたからな〜」とも思いつつ、 いい話を読んだ後の気持ちいい余韻を心に残し、その日は眠りについたので あったよ。
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