MOTOYANの日々題
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| 2001年07月03日(火) |
試験監督時のすごし方 |
いま、1学期の期末考査期間で教師は試験監督が割り当てられる。 生徒は必死になって問題に取り組んでいる姿をいやでも見なければならない。 直前まで学習したことを試す機会であり、具体的に点数として出されてくる。 50点ならば全体の1/2しか理解できていないということにもなるが、復習問題7割、発展問題3割が出題の相場だろうから70%の理解ととらえていいと思う。
さて、試験監督であるがこれほど退屈な時間はなく、人生の時間を無駄に過ごしているようでとにかくつまらない。授業は、建て前として教師も生徒も戦場のように必死であるが、試験のときは生徒は必死、教師は超退屈という状況である。この時間に教師が必死になるのは睡魔との戦いである。話し掛けることもできない。読書や採点とかの事務仕事もできない。何をしていればいいのだろう。
もちろん、試験監督だからカンニングが起こらないようにとか体の具合が悪い生徒の発見とか、本来の仕事はあるわけだが、これを必死になってやるとなんかこっけいである。ジロジロと見つめたり、教室内を動き回り、疑いの目で見られると必死にまじめに問題を解いている生徒の邪魔をしそうである。 長年、やっていると退屈しのぎにいろんな業が身につくものだ。まず、黒板の前、つまり生徒の前には座らない。後方に位置する。万が一、居眠りしてもばれない。後方から見られると不正行為はできない。ここからは、楽しみ方。後ろの席から2列目ぐらいに立って、「後、10分」などと突然声を出すと、ほとんどのものが肩を上下させて驚く。時間が余っている生徒のところへ行って答案を見つめて微笑む。「そこがまちがっているぞ」といいたげに(実際は答えなんか見ていない)すると、微笑を返してくれる生徒と不安そうな顔をする生徒がいる。 試験用紙をくるんでいる輪ゴムを手に鉄砲のようにはめて、生徒の左手の上に置く。すると反射的に手を引っ込める。
こんなことをして試験監督の退屈さを楽しさにかえている。もちろん、部活動の生徒とかよく知っている生徒にしかできないことであるので誤解しないでほしい。中高一貫の小規模でファミリー的な雰囲気の本校は、こんなことができる生徒の数が多いのでとても幸せだ。怒ったり、文句を言う生徒はいまだ一人もいない。みんな微笑んでくれる。
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