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漫画関連ファイル


2004年01月20日(火)
『のだめカンタービレ』再読中・・・

気に入ると繰り返して読む。というのは、私の昔の漫画の読み方だったけれど、この頃は一回読めばそれでいいや、ということが多かった。久しぶりに、時間があると再読している。『のだめカンタービレ』。そこらじゅうに散りばめられたギャグも楽しいんだけれど、ふざけているようで、きっちりそれが次の展開への伏線になっている。そうやって千秋やのだめや龍や真澄が成長していく。敵役っぽい元彼女の彩子さんさえ、失恋が決定的になった瞬間に、一皮むけてしまう爽快感。そして、何度も読み返して飽きないのは、音が聞こえないのに、素晴らしい演奏の瞬間の登場人物たちの心のときめきが聞こえるような気がするから。楽器を演奏できる人はうらやましい。言葉を使わずに他人と心を通じることができるから。
千秋が巨匠とラフマニノフを弾く回の表紙がいい。一台のグランドピアノの前に並んで座っている千秋と巨匠の後姿。どんなに巨匠ミルヒー(←仮名)が女にだらしなくていいかげんで利己的で千秋に迷惑をかけても、音楽に関してはこの一枚の絵が全てを語っている。同様に、のだめがきたなくて食い意地がはっていてゴーイングマイウェイで自分の才能を無駄遣いしているように見えても、千秋と一緒に演奏をする時間から離れられるわけがないのだ。
ところでうちの娘達は、この漫画の主人公は誰?と聞くのだけれど、「えーっと、たぶんのだめ。今は千秋君みたいに見えるけれど、これからあっと驚く展開でのだめが主人公になるんじゃないかしら?」といいかげんな答えをしている。私的には千秋が主人公でかまわないんですけれど。おれ様王子様キャラなのにそうは見えない千秋がかわいいから(笑)

ところで、全然テーマは違うけれど、『ハチミツとクローバー』と構造的には似ているのでは。あっちは美術。こっちは音楽。天才肌のカップルのお話で。着ぐるみが似合うところなんかが。雑誌を読まないので、最近の傾向とか、どういうところから出てきた人たちとか全くわからないんだけれど。共通項はあるのかしら?