久しぶりに一条さんのコミックスを買った。 えーと、最後に買ったのは・・・『さらばジャニス』? いや、『こいきな奴ら』だっけ。連載を定期的に読んでいたのは 『砂の城』の途中まで。その頃から24年組に傾倒して その手の作品ばかり追っかけるようになってしまったのかも。 それから20年。夏休みで遊びに来た大学生の姪っ子が 「『プライド』はおもしろいよ。知らないの?」と言ったのだ。 今日、本屋さんに行ったら、ちょうど第一巻が発売されたところなので 立ち読みした。そしたらおもしろかったので、買ってしまった。 私が漫画を読み始めた頃、一条さんは最先端だった。 ちょっとお姉さんの世界、という感じで読んでいた。『風の中のクオレ』とか。 それから『デザイナー』や『5愛のルール』まで、とんがっている時代が好きだった。 しかし『こいきな奴ら』第一作は好きだけれど『有閑倶楽部』はどうだろう、 とマニア的に批判的な目で見るようになった。 『砂の城』は作者がエッセイで言っているとおり、主役がすごくヤな女なので まじめに読まなかった。そのあと、雑誌を読まなくなったこともあり、 かなりブランクがあるけれど時々短編を読んで、 一条さんも丸くなったもんだ、とか思ったりしていた。
ここにきて『プライド』がこんなに面白いなんて思いもよらなかったな。 何より、絵がかわいい。長く描いていることの慣れとか癖が一時期はあったと 思うのに、なんだかシェイプアップしたような絵。 華やかでかわいいくて、少女まんが! お話もこれまであった作品のようにシニカルぶることもなく、 言ってみれば典型的な悪女まんがなんだけれど、 素直で純粋なところもあったりして新鮮な感じがする。 文庫になったエッセイで読んだ一条さんの生家の話がだぶって見える。 どん底に落ちても、プライドを持って生きるたくましさ。 いろんなパターンが予測されるけれど、一条さんはどこに落とすだろうか。 予想を裏切っておもしろいお話を読ませてもらえたら、 こんなに嬉しいことはないな。
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