『蟲師』の単行本はとてもきれいな本だ。 『テレプシコーラ』もそうだけれど、この値段でこういう本が作れるなら 他の本にもがんばってほしいと思う。 『蟲師』は独特のタッチで、自然の不思議を描いている。 蟲はいろんなところにいる。ギンコは蟲を寄せるので ひとつところにとどまらずに、旅を続ける。 旅の先々で、様々な不思議に出会い、ある時はそれを払い、ある時は集め またある時はどうしようもなくて、ただ見守る。 なぜギンコがギンコになったかというお話もこの巻には収録されている。 蟲はそんなにきれいじゃなくて、そんなに悪いものでもなくて、 意思はありそうで、なさそうで、捕らえどころはないけれど どこか底の方に、明るいものがあるので、読んでいてほっとできる。 まだ読んでいない方にはおすすめの一冊。 一巻二巻が見つからなかったら、今出たばかりの第三巻から読んでも大丈夫。
|