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漫画関連ファイル


2001年09月03日(月)
岩館真理子『キララのキ』 (続)

私は「ヤングユー」という雑誌を(周辺の雑誌も含めて)一回も読んだ事がないので、
この雑誌に載っている漫画については、コミックスでの後追いという形になる。
なんだかいろんなおもしろい作品があるみたいね?

『キララのキ』がすごい。という記事を見たのは週刊文春の藤本由香里さんの
まんがのコラムだった。もう4年も前になる。それ以来、読もう読もうと思って
最近やっと手に入れた。

一読して把握しきれない複雑な構成。
おとぎ話と家族の話と現実と夢が混ざり合って、
読者は迷いの森に連れて行かれる。
(読みながら私はもうひとつの迷いの森を思い出してしまった)

仲の良い三人のきょうだい。
三人のキララ。
継母と子ども。

同じ形が何度も現われて、重なって、少しづつ動いていく。
まるで刃物の上を歩いているような緊張感のあげくに
すとんとおだやかな場所に落着いたのは、見事というほかはない。

狂言回しとしての十秋の父親の設定にやや不満があるけれど、
閉じた世界にこもらないで、亘(わたる)と心(こころ)を配してあるところが私は好き。
怖くてきれいな醒めない夢の感触が好きな方におすすめ。

最近の本は読んでいないので、また探してみようと思いました。

キララのキ 研究室
http://www.imasy.or.jp/~miyuki/kirara/index.html