今、やおいとかBOYS関係の本をまとめて読んでいるのですが、 なかなか簡単には把握できないということがわかってきたかな、という段階です。 「やおい」とひとくちに入っても、JUNEもの(耽美)、アニパロ、Boys Loveなんかがあるし、 なぜ、こんなにたくさんの本がでていて、たくさんの読者がいるのか ということについても、簡単には語れない。 ルーツは少女まんがにあることだけは確かだと思うんだけど。
そもそも少女とは何か?少女にとって、まんがとは何か? 日本の家庭の中で女の子はどういう存在だったのか。 これからどうなっていくのか?という問題も避けて通れない。
とりあえず、私の把握できる範囲でまず書けることといったら、 少女マンガの中で「やおい」的なルーツはどこにあったか ということでしょうか。思いつくまま以下に作品名を書いてみます。
○『戦場に咲いた赤いばら』 作者は忘れてしまった。何かの再録で読んだの。ボウイをモデルにしたような 登場人物がでてきたような記憶があります。
○竹宮惠子さんの一連の初期作品 『風と木の詩』は冒頭のベッドシーンで衝撃的でしたが、それ以前から 少年同士の友情があやしかったと思う。
○『トーマの心臓』『ポーの一族』 今から見るとページ数はそんなに多くないのに、ものすごく影響が大きかったですね。
○大島弓子さんの作品 私にとっては『つぐみの森』が一番そういう感じですが、ほかにもいろいろあります。 『バナナブレッドのプディング』の衣良って、やおい少女の原型じゃないかしら。
○木原敏江さんの作品 『摩利と慎吾』以前の週刊マーガレット掲載作品は女の子が主役だったけど はっきりいって、女の子はじゃまだったね。かっこいい男の子が必ずふたり出ていた気がする。
○『ダートムーアの少年』これは、やはり大泉サロンの影響でしょうか。
○『グリーンカーネーション』このシリーズはそのまま山岸さんの作風の変化を 表わしていて、とてもおもしろい。伝説の『ギシ』という擬音がでてきます。 『日出処の天子』や『妖精王』も。
○『カリフォルニア物語』『BANANA FISH』 ボーイズ作品に吉田さんの影響はものすごく大きいと思いました。
○『眠れる森の美男』『TOMOI』最初は、コメディだと思っていたけれど、 だんだん、シリアスになったのでおどろいた。とってもガタイの良い男の子って、 秋里さんの作品が最初じゃないだろうか。それともひかわさんか。
○『エロイカより愛を込めて』『イブの息子たち』『エルアルコン』 青池さんの功績はおじさんの魅力を世間に広めたことかもしれません。
○森脇真末味さんの作品 森脇さんとやおいが結びつくなんて、今までちっとも思わなかったけれど、 いろいろなサイトを見て回ってそういう指摘をみて、妙に納得してしまいました。 『緑茶夢』も『おんなのこ物語』もそういう視点で読むとなるほどと思う。 『ブルームーン』って、やっぱりボーイズに大きな影響を与えてると思うな。
○花郁悠紀子さんの作品 とても好きだったし、リアルタイムでおいかけていたけど、 当時は、こんなにもたくさんの人や作品に影響を与えていると 知りませんでした。代表作というとタイトルがでてこないけれど、 いろいろなものが、花郁さんの作品から育ってると思う。
以上、私の把握してる範囲でのやおいのルーツでした。
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