1・「さあ、ミルクを飲んで」「心がなごむよ」 2・「私の故郷は外国(とつくに)潮路の果て」 3・「カンパリソーダにジンをたらして」 4・「この男と一緒に死ぬことがこんなに幸福です・・・!」 5・「お待たせしました。リボンの騎士です」 6・「ぼくは自転車を愛する男だ」 7・「恋は成就している」「そうだろ?」
1.大島弓子『バナナプレッドのプディング』 鬼に食われてしまった衣良に、御茶屋峠が言うセリフ。 「薔薇のしげみのところからずっとね」というセリフよりも私は ミルクの方が好き。最近の『西洋骨董洋菓子店』のココアのシーンも これが下敷きにあるような気がしている。 2.木原としえ『エメラルドの海賊』 プレシベリエールのフィリップことミーブが歌う歌。 北の国の異母兄弟の悲劇・・・でも、ハッピーエンドだったかな。 新連載の冒頭のカラーページのエメラルドグリーンがすごくきれいでした。 お名前が漢字になる前の作品は、当時の私にとって宝物。 3.三原順『はみだしっ子』 グレアムのセリフ。別にたいした意味はない。 昼間は優等生のふりして、じつは、不良化していくあたりのグレアムが好きだったりする。 どこまでもクソまじめな自己矛盾を抱えていくところが。 4.よしながふみ『ジェラールとジャック』 あはははは、目下のところマイブーム。ほんとは違うセリフを書きたかった。 R−18で書けません。 5.森川久美『ヴァレンティーナ』シリーズ ヴァレンティーノの名前の時のほうが、ちょっと妖しいムードがありましたね。 「セイレーンのような髪ですね」「セイレーンを見たことがおありかね」というところもなかなか。 6.萩尾望都『三月うさぎが集団で』 この作品でたぶん、私は萩尾さんの作品に開眼したので、個人的に思い入れがあるのかも。 派手な設定ではないけれど、ものすごくおもしろい短編でした。 7.名香智子『シャルトルシリーズ』 妻子を置いて家出中のアンリにソンモールが言うセリフ。 美女姫シリーズ、シャルトルシリーズ、ソンモールの性格、アンリの性格、 そういう背景がすべて、この短いセリフの中にこめられている。 なおかつ、そういうものが吹き飛ぶくらいの幸福感(アンリと読者の)に あふれているセリフです。(ソンモールは切ない)
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