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2001年04月23日(月)
『西洋骨董洋菓子店』 第2巻

今月は2冊もよしながさんの単行本がでました。ううううれしい。
(以下ネタバレ)

天才パティシエの小野(魔性のゲイ)と
脱サラオーナーの橘(こっぴどく小野をふった過去あり)と
ジャニーズ系のケーキ職人見習エイジ(もとボクシング世界チャンピオン)の
3人が働くケーキ屋『アンティーク』に
新たな従業員が加わりました。
橘のお目付け役で幼馴染の千影。
背が高くて、小野がぐっとくるようないい男なのに、
天才的に何もできなくて、子どものように純真な34歳の男。

小野は本能的に千影にモーションをかけてしまいます。
そのシーンが爆笑ものです。雨の中でくるくる踊っています。
なんだかんだ言ってホテルに連れ込むところまでやってしまいます。
直前で逃げられたけど。
そして、翌日、そのことを知って怒鳴り込んできた恋人に
痴話げんかのあげくに小野は言います。
「何もなかったんだってば。キスだってセックスだってしていないし」
・・・・・その言葉は千影を深く傷つけます。

何もしてないから何もなかったわけではないのよね。
心の中のときめきや、うれしさの方が、実際の行為よりも
実はとても大切だということを、橘ですら知っている。
あやまりに行って小野はいいます。「千影さんはぼくにはもったいなさすぎる」
そうだそうだ。「かなりひとでなし」な小野は、こんなにやさしい顔をして
「たらし」なのです。このキャラの造形がたまりません。

エピソードを積み重ねていく形での読みきり連載ですが
大きな流れで様々な伏線が張ってある。最後まで読まないと
どれがどこに落着くのかわからないので、目が離せないのです。

この連載と『ジェラールとジャック』が並行して連載されていたのですから
なかなかすごいことだと思ったりします。

『西洋骨董洋菓子店』はWINGSで連載中。

Welcome to SHINSHOKAN
http://www.shinshokan.co.jp/comic/4shinkan.html

追記 ロリポップ、エイジ・・・・某作品を連想するのは私だけ?