『妖魅変成夜話』の第二巻が出ました。 『陰陽師』の晴明そっくりの顔をした龍玉将軍が 博正みたいな顔の、李成潭の尻拭いをする 中国の怪異譚に材をとり、自由にふくらませた楽しいお話。 三原さんが『はみだしっ子』を描きながら『ルーとソロモン』を描いて バランスをとっていたような感じでしょうか。 『陰陽師』が重くなればなるほど、『妖魅変成夜話』は あ・かる〜くぶっ飛んでいる。
水墨画風に筆で描かれた線と、薄墨を使った背景が ちょっと不思議な雰囲気を醸し出しています。 2巻になって、ますます筆が冴え渡ってきました。 竜王の住む湖の底のゆらゆらする感じや、 龍玉将軍の姉達が住む天界の昼下がりの気だるいムードや 龍玉がトリップする時の、意識が拡大する時の描写が 描かれていて、ちょっといつもとは違った世界。 これも一種のファンタジーですね。
龍玉将軍は、女か男かわからない。もしかしたら両性具有だったかしら。 成潭の許婚の仙女の世をしのぶ仮の姿のようだけど。両刀使い? 李成潭がますます情けなくなって、狂乱の様相を呈する今日この頃、 この2人を主役にちゃんとドラマが展開するのかしら〜 将軍と今のところ全然つりあわない成潭なのでありました。 そういえば、龍玉のお相手の銭塘君は、 ちょっと大宰府のオヤジみたいなタイプ・・・
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