冬ごもりの家で何をしているのかというと、 漫画を読んでいるのでした。(ありがち?)
久しぶりに山田ミネコさんの本を読みました。 サンコミの『星のこわれる音』と『ひとりっこの冬』。 これ、リアルタイムで別マで読んだ時はわからなかったけど、 キーワードがいくつかあって、「お留守番」「ひとりぼっち」「お母さんが死んだ」 「お父さんが死んだ」「友達が死んだ」「幽霊」「さみしがりや」e.t.c. そういうものと、独特の描線があいまって、 いつも風が吹いているような作品世界を作っているみたい。
さんざん、トリイヘイデンとか読んだあとだと、 作者の幼児体験について分析してみたくなってしまったりするけど、 それはしない。ミネコさんは結婚して妻になり母になり 作品にもそれが反映されたかのようにハッピーになっていく。 (そのあげくに同人誌にはまって楽しくやっていらっしゃるらしい しかし、お体は大丈夫なんだろうか。病気をされたと聞いたような気が)
『ざしき童子』はちょうど、大雪のこんな時に読むと 何とも言えない作品です。あまりに臨場感があって。 山奥の村の小学生の主人公は風邪かなにかで学校を休んでる。 そこへ、学校の仲間が6人、プリントを届けに来てくれて ひとしきり楽しく過ごしている所へ誰かがやってきた。 主人公が出てみると、それは学校の先生で、 村の子供たちが6人なだれにあって死んでしまったということがわかる。 うそだ。みんな遊びに来てるよ、と言って部屋に戻ると 誰もいなくて風が吹いているだけ。 立ち尽くす主人公。ゴオオオと吹く風。死んでしまった子供たちの面影。 「・・・そんなのがざしき童子です」という話。
ちょっと怖くてちょっと悲しくて、でも覗いてみたいような 日常のすぐお隣にある異世界を描かせたら 右に出る者がいませんでしたね。ミネコさんは。 その後いろいろと変わっていくけれどね。 さて、パトロールシリーズも好きなんですが それについてはまた別項で。
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