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漫画関連ファイル


2000年12月17日(日)
『薄情が薄氷を踏む』by名香智子

シャルトルシリーズ最終巻がでました。全12巻。
名香さんのファンサイト「名香智子パーティー」に、名香さんご本人が
いらっしゃってそろそろ一年半になるのでしょうか。
制作過程のコメントを読むことができて、連載途中も楽しめた作品群です。

この本に入ってる5つの作品のタイトルはみんなパターンがあって
考えるのが大変とおっしゃっていたけれど、見事に5つ並んでいる。
「薄情が薄氷を踏む」「非情が非運を招く」「強情は強制を嫌う」
「温情が温室を満たす」「無情が無聊を慰める」
それぞれ内容とちゃんとリンクしているところがさすが。
実は、12冊の単行本はすべて、収録されている作品のタイトルに
パターンがあって、こんなところにも遊び心が表れているんだなあと
思いました。

内容的には、ものすごく切れ味の鋭い以前の作品よりも
少し穏やかな感じ。それでも、まとめて読むと、ひとつひとつの作品の
いろんなところが楽しくてつい読み返してしまいます。
特に最終回は、ちょっと不思議な終わり方。
アンリの息子のフィリップの話なんだけど、今からフィリップの話が
始まるよ、というところで終わっている。
本当に始まりが終わりで、終わりが始まり、という感じ。
いくらでも話が作れそう。

シャルトルシリーズには始まりも終わりもないのだそうです。
では、きっと番外編や新しい連載も、そのうち読めるかもしれないのね
と思って、待っていることにしましょう。

追記 「名香智子パーティー」の掲示板が今年いっぱいで閉鎖だそうです。
   最近いろいろと問題があったそうで(匿名掲示板のことかしら)
   残念ですが、インターネット人口が増えれば増えるほど、公開掲示板は
   難しくなっていくのかもしれません。漫画家さんや作家さんとじかにコンタクトできる
   蜜月時代もそろそろ終わりでしょうか?