弱Sonファイブ
親友のジュンとは 接点というものが まるでない。 まるで性格が正反対なのだ。 唯一共通点があるとすれば、 回転寿司が好きなところと 黒人を見ると 異様に反応することだ。 ところで昨日、 いい加減に アイスベールを買おうと思い 渋谷のLOFTに行った。 んでキッチンコーナーで ラッパグラスもいいよなぁ とか考えていると 黒檀みたいな肌の女が 土瓶蒸しを持って ウロウロしていた。 おいおい、 肉なんかいくら蒸しても グリイシィにはならないぜ。 27年日本人やってる 加護さんの家にも 土瓶蒸しなんていう ハイカラな容器は ありまへんがな。 とか考えていると クロンボ女は おいらの目の前を通りすぎ、 フロアの中央に 大股で歩いていった。 ... ふぅ。 そのワンコーナー後ろで クロンボ女をそっと見つめる 加護がいた。 そしたらクロンボは マグカップを見ていた。 するとどうだろう、 マグカップを 見ているだけでは あきたらなくなったのか、 なにやらクロンボ女は マグカップに向かって 歌い出した。 たぶん セロニアスモンクだろう。 そのうちにクロンボ、 カラダを揺らすようになる。 ああ... サビの部分だ... クロンボがノッている! クロンボがグルーブしてる! クロンボがスウィングしてる! クロンボのラストシャウトだ! クロンボが笑顔だ! クロンボが大股で歩き出した! クロンボがカウンターに向かう! クロンボが土瓶蒸しを持って カウンターに向かう! クロンボはヤル気だ! クロンボはお勘定をやる気だ! オーレー、オレオレオレー、 クロンボー。 クロンボー。 おおっとクロンボが クロンボが クロンボが 店員さんと 目を合わしたぁぁぁぁぁぁ! さあ、店員さんはどう出る! 出てくるのか? 出てくるのか? 攻める姿勢を見せるのか、店員!? しかーし、 攻めていいのか、 攻めて、 いーいーのーかぁぁぁぁぁ! ゴール前には アクシデントという名の 魔物が! 魔物が! 魔物が住んでいるぅぅぅぅぅ!! はたして、 はたして、 はたしてぇ! キーパーはせり出してくるのかぁ! 日本は忘れたわけではないぞ、 ドォォォォーーーハの悲劇ィィィィィィィ!! クロンボが! ドリブル! ドリブル! ドリブル! ... ああーーーーっっとここで スルーパスゥゥゥゥゥゥゥゥ!! クロンボスルーパスゥゥゥ! 目にもとまらぬ早ワザに 場内騒然。 誰もが、 誰もがぁ、 予想だにしませんでしたぁ! まさにサッカーの申し子、 ドリブルの神様、 ペレを彷彿とさせます、 いやあ、鮮やかです、 クロンボ、 せまる! せまる! どこまでもドリブル! もはや誰もとめることはできない、 野獣のようだ、 まさに狙いはずさず、 さあ、一点を見据えて クロンボが突き進む、 いくッ! いくッ! クロンボ、 土瓶蒸しを返品してしまったぁぁぁぁ!! ゴーーーーーーーーーール!!! クロンボ、 返品してしまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! まさに、 まさに、 ゴールは魔物。 誰がこの結果を 予測できたでしょう。 すごいとしかいいようが ありません。 ではヒーローインタビューです。 一旦、 マイクをそちらに返します。 解説はこの、 興奮して何を買いに行ったのか わからなくなったまま 家に帰ってしまった 加護がお届けしました。 シーユーネクストウイーク、 ハッハァ! |