感動の一日

昨日は雨に降られてさんざんの開会式だったが
うってかわって今日は好天に恵まれ
県庁前広場ではにぎやかに「世界芸能祭」が開催された。

今日のお手伝いは「楽屋係」
ホテルから会場入りする出演者を迎えて楽屋まで案内、
リハーサル、本番と必要に応じて控え室までの往復を先導する、という役目。

途中、昼食も挟んでの、ほぼ一日のお付き合いとなったのは
モンゴルから来日している「オルティンドー」の名手、
「ホーミー」の第一人者、それに馬頭琴奏者。

…と言っても、馬頭琴以外はあまり日本ではなじみがないかも知れない。
いや、馬頭琴が馴染みがあるというわけでもないが
「スーホの白い馬」というお話が教科書にも載っているので
「馬頭琴」という名前自体は知っている人が多いだろう。

オルティンドー(長唄)を歌ってくださったのは
モンゴルの人間国宝、「声の世界遺産」といわれる女性。
名前をノロヴバンザドさんという。71才になられたそう。
ホーミーというのはモンゴル独特の歌唱法なのだそうで、
言葉で説明するのは大変むずかしい。
まるで楽器を演奏しているように聞こえる歌い方だった。
一度に二種類の声を使っているのだとか。
ホーミーを歌ってくださるのはガントルガさん、29才。

馬頭琴。
モンゴルで馬頭琴の名手ということはつまり、世界的な演奏家だと言うこと。
バトチョローンさんと仰る50才の男性。
楽屋で食後に一曲練習しているのを聞いて、思わず涙がこぼれた。
悲しいとか嬉しいとか、そういうハッキリしたものではなくて
言葉にはしにくいけれど、
感情が、涙と一緒にせり上がってくるような
そんな感じだった。

出演者3名ともたいへん体格のいい方達だけれど、
本番前に着替えたところはそれは素晴らしい堂々たるものだった。
もうすっかり参ってしまって(笑)
独身だったらモンゴルまで押し掛けて行くのに、と

なかば本気で思ったくらいだ。

控え室で一緒になったセネガルのドラム奏者と
即興で一曲やってしまったところ
など
そこに居合わせた何人かしか見ることが出来なかったが
本当にこんな世界があるんだ、と夢見心地にさせてくれた。

誰か他のスタッフのカメラで
出演者のみなさんと写真を撮らせて戴いたけれど
家宝にしても良いのではないかと思われるので
ぜひともあのカメラの主を見つけて焼き増しして戴きたい。
ついでに、終了後、お世話もしていない韓国の皆様の
集合写真にも入れて戴いたので(笑)
それもぜひ戴きたいものだと思っている。
でも、こういう時ってカメラの持ち主探すのが凄く大変なのよネ〜(苦笑)
2001年11月04日(日)

花のもとにて / しっぽ

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