私季彩々
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2002年05月10日(金) 「明日からもういいから」

 私のバイト先の1つでは、一日にフィルム2〜3本の顕微鏡写真をとっている。毎日集配してもらっている。大体月に8万円くらいの経費になっているらしく、数年間のお付き合いのようだ。

 街の写真屋さんはほとんどが小さなお店。しかもポジ焼きの値段はタダ同然だし、デジタルカメラの普及で経営的にはかなり厳しいと思う。現像したフィルムの通し番号は年々数の増加具合が少なくなっていて、顧客離れは著しいようだ。

 で、今日から写真をデジタル化したので、現像を頼まなくなる。そのことを伝えなくてはならないわけだ。「明日からもういいから」というわけだ。
 これはとても厳しい。毎月10万円近い固定客が予告もなく突然いなくなる。「予告をしないのですか?」と社長に聞いたところ、しないそうだ。まぁ、経営とはそういうものだろう。

 きっと写真屋さんは、店に戻って呆然とすることだろう。斜陽化する産業の中でチャンスもあるのだろうけれど、それをつかむのは容易ではないはずだ。どっちにしろ現状維持は許されない。

 そういいながら、うちの会社も客の減少に見舞われている。最大手の同業が価格を引き下げたのだ。正社員数名の会社には大激震だ。

 一時は公務員をしていた私には、給料を稼ぐということの厳しさを思う。それゆえの面白さもわかる。そして、利益とは異なる尺度でする仕事の多くが、今では公務員という枠に収まりきらないこともわかる。

 明日、仕事がなくなるかもしれない。そういう世界に身を置いているのだなと思い知りました。

 失職というリスクを負わない人の人間的な融和さも知っていますが、そのリスクを負った上での優しさを持ちたいと思う。仕事にしがみつくのではなく、何だってできるさという気概で。経験というものは、一つの仕事に対してのみ有効ではないのですし。
 そういう経験を蓄積して、かつ豊かな人々こそが、公的な仕事を担うべきというのが私の持論なのですが、私はその両方を持ち合わせておりませぬ。それらを得るためにも、真摯に働かなくてはね。落ち込むことや収入減に陥ったとしても。

 働くという環境は、本当に大きく変わってきていますね。

※今日の写真《西岡水源地》 Home&Photo


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