私季彩々
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| 2001年06月17日(日) |
カーテンのない夕暮れ |
今月末に引っ越すので鍵を受け取った。で、車に詰める分だけ荷物を積んで新居にいってみた。下見の時はもっと広い気がしたのだけどとても狭く感じた。期待が膨らみすぎていたのかな?
もっていったのは本、CD、ミニコンポ、掛け布団2枚。とりあえずだからこんなもの。何にもないのでコンポに電源をいれCDをかけた。ずっとつかってなかったから何がかかるかな、と思ったら篠原美也子の”満たされた月”というアルバムがかかった。 20くらいの頃のCDだ。昔友人が熱く語っていたアルバム。随分久々に聴いた。20くらいの若者をうたったメッセージ性の強い曲が多い。恋あり悩みあり。当時は中嶋みゆきの後を継ぐといわれたものだ。 畳の部屋にタオルケットをひいて寝転がる。部屋にはカーテンもない。差し込むセピア色の時がだんだんと弱くなるのを音楽を聴きながら感じていた。
何にもない部屋に響く。 ”誰のようでもなく 誰のためでもなく 誰にも似ていない I'm nobady ”
このCDがでた頃から大分時が過ぎた。当時FMの公開放送でみた美也子さんはパワフルだったがその後スランプが続いたらしくなかなか話を聞かなくなった。熱狂的なファンの多かった”誰のようでもなく”はもう唄えないといっていた。そんな中、先日近くのCD店へ行くと視聴に彼女のミニアルバムがあった。もがきつつも必死に自分を探している音と詞だった。
他の誰かではない自分。 布団とCDが一枚。セピア色の空気とがらんとした部屋は孤独に立ち向かい疲れた頃を思い起こさせた。
”若すぎる激しさの行き場所がない” それは気だるくも愛すべき時代だった。
夏至近い夕方のグラデーションは8時くらいまでおさまらなかった。 その部屋を出てから思った事。
" I'm nobady, so I can be for someone... I think so. "
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