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建築は大変で店舗は楽? - 2007年03月27日(火)

決してそんなことはないのだが、どうもそういう認識を持っている人達が多いのは嘆かわしいことである。確かに建築にはいろいろな法規が絡んでいるので制約も多いし、諸官庁との折衝も出て来る。店舗だって建物の中の内装であっても規制も制約もあるし、諸官庁の折衝だってある。

百貨店やSCなどの大型商業施設も以前はゼネコンが箱をつくってその中に店だけをつくっていくのが店舗設計の分野であったが、今ではゼネコンはあくまでも箱をつくるだけで、その前の段階から全体のコンセプト作りや、環境計画を店舗設計側が主導権を握って進めていくことが殆どである。

でも、地方や小規模な建物では何故か建築が上で店舗が下・・・という有り難くない図式が少なくなったとは言え未だに成り立っている。まあ、最近はうちも建築設計と同時進行で、更にはファサードデザインはこちらで提案する機会が多くなってきている。それはクライアントが店の顔としての意匠を大切にしているからで店舗に関してはこちらが主導権を握るようになっている。

細かいところではミリ単位の収まりを考えていくし、緻密さという点では建築よりもシビアな世界でもある。でも、たかが内装だろう・・・っていう認識でしかない建築業者も多く、工事業者に嫌がらせをすることも多々ある。流石に設計事務所にはそういうことは少ないけど、現場に行くと結構施工業者さんから泣きが入ることも多い。

そんな嫌がらせをして一体何になるのかな・・・って思ったりもするが、建築の下に内装があるという意識がそうさせているのであろう。サラリーマン時代には散々建築業者から嫌がらせをされた経験があるが、施主にその旨を告げると途端に大人しくなるという次元の低い嫌がらせで、お里が知れるというもんである。

今、とあるお店で大人数を収容できる大広間的なスペースを増床する計画が進められているのだが、平時は個室として使用し、団体客の場合は一つの部屋として使用する。普通に考えれば立派な店舗であり客席である。でも、たかが宴会場でしょ・・・?って言われると腹が立つ。なんか凄く簡単な仕事に見られているようで不愉快である。ホテルのだだっ広い宴会場とは訳が違うし、いろいろな状況を想定しての区分けをしてフレキシブルに使えるよう工夫をするマルチな客席である。

なんかただ箱をつくってテーブル並べて・・・っていうチープな発想で語られるとそういうところには施工をして欲しくはないって思っちゃうね。だって、その程度の認識しか持ち合わせないところにミリ単位のシビアな収まりなんか出来るはずもないし、クライアントの商売に対しての思いも拘りも通じる訳がない。おまけに店舗設計は「設計」じゃない・・・ようなこと言われたら尚更である。

トイレ一つ、建具一本、取っ手だって時間掛けて拘って考えているんだよ。調理人が細かいところまで神経を配って盛り付けするのと一緒だよ。それを簡単なもんって片付けられたらね・・・。

建築はどんなものでも大変で店舗内装はどんなものでも楽なもの・・・っていう認識しか持ち合わせていないのが肌で感じてしまうし、少なくなったとは言えまだまだこういうところが存在するということである。


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