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続・老舗の驕りか? - 2006年02月22日(水)

今日は朝から浦和のお店での打ち合わせがあり、午後からみんなで西浦和のお店へ店舗見学を兼ねて食事に行き、その後は都内某所へ移動し別の打ち合わせを行った。それが終わったのが夕方6時前で、そのまま帰ろうかとも思ったが近所に老舗の有名店があるのでちょっと行ってみたくなり蕎麦屋酒をすることに・・・。

何度となく前を通ったことはあるが実際に入るのは初めてである。外にメニューが出ていたので何を頼むかを決めて入ると先客は一組のみ。4人掛けが7卓あるから28席ということか・・・。真ん中あたりの席に座り、まずはビールと「板わさ」をオーダー。女将らしき人が応対したがそんなに悪い感じはしなかった。ただ、老舗の落ち着きというか上手く言い表せないが何かひとつ欠けているような・・・。

板はそれなりに良いものを使っていたし美味しかったね。続いて「鳥わさ」とお酒をぬる燗オーダーしたが、「鳥わさ」は火が通り過ぎて良さが半減・・・。お酒は厨房にオーダーを通してから30秒と経たずに出て来たのでひょっとして酒燗器か?一口飲んで唖然・・・。アルコールが飛んでるよ。湯煎して短時間でここまで飛ぶことはないし、レンジでもない。そう考えると酒燗器しかないし、それも今時のものではないだろう。こういう店でこんな酒を飲まされるとは思いもしなかったが、もう一本オーダーしても30秒で、しかも同じ位の飛び方であるから間違いない。古いタイプの酒燗器はアルコールが飛んでしまうし、温度管理も一つしかなかったりするので、ぬる燗の場合は途中まで入れて後は常温の酒を注ぎ足すという悪戯な方法を採っている店もあるのでひょっとしてここも・・・?

先客が帰り、暫くしてもう一組が入って来た。「天せいろ」と「せいろ」のお替りを頼んでいたが、こういう場合のお替りはお客様の進行具合を見てズラして出すのが妥当ではないだろうか?ましてや客が女性であれば食べるスピードも遅いし、2枚目に移るときにはのびてしまっているはずである。店側とすれば一度に茹でれば楽だろうが他に客はいないんだし、燗の件も然りで客の方を向いた商売をしていない。

パントリーでは厨房の中と店内に聞こえるくらいの大きな声で世間話しているし、暫くすると子供が出て来て外へ買い物へ出て行った。勝手口がないのだろうからそれは仕方のないことだが、帰って来てからはパントリーに居座り厨房の人とこれまた大きな声で話し始め、終いには客席から見えるところで踊りだした・・・。子供には「ここにいちゃ駄目って言ったでしょ!」と一応注意はしていたが、こういう言葉が出るということは日常的に行われているということだろう。普段手掛けているお店では営業中は絶対に子供を店内に入れないようにして頂いている。折角の良い雰囲気でのお食事中に生活観を出したり見せたりしたくないからで、ここまでの老舗と言われる店でそれをしてはお終い・・・。

老舗の良いところというのは味を超越した「歴史」や「風情」を感じることであると思っている。この「歴史」や「風情」というのは普段手掛けているお店では絶対に出せないものだし、それを感じるために店に行くという客も多いことだろう。だって、味や全体的なレベルを考えたら巷の新興店の方が数段高かったりもするんだから・・・。この地で今まで流れてきた歴史を感じながら蕎麦屋酒を楽しむという行為は残念ながら半減してしまった・・・。

〆の「せいろ」は機械打ちだが今時のお店では同じ4寸ロールでももっとレベルの高い蕎麦を出しているところは沢山ある。世間の評価ではこれが旨いと言われているらしいが果たして本当にそうだろうか?名前だけが先行して、それが美味しく感じるだけではなかろうか?まあ、味覚に関しては人それぞれだからあまり深く言及する心算はないが、その他の点に関してはあまり評価できる仕事振りと雰囲気ではなかった・・・。

蕎麦湯も蕎麦と一緒に出て来たし、オペレーションの簡素化を優先しているのかな?最後の極め付けにガッカリしたのは、お会計の際に万札を渡してつり銭は黙って出されたが、「○○○のお返しになります・・・。」とか、「お確かめください・・・」くらいはどんな店でも言うよね・・・普通は。この立地でこれしか客が入らない老舗の超有名店・・・。世間はその驕りを見破っているという証であろうか?

まあ、全てが駄目という訳ではないんだけど、こういう悪い点が目に付き過ぎると良い面までが駄目に見えて来るもんなんだよね。勿体無いね・・・。行列が出来ていることなんて見たことはないし、結構空席が目立つ店だったのでやはり客足が遠退くだけの理由があったということだろう・・・。





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