不思議に思うこと・・・いろいろ - 2005年10月30日(日) よく言われることである・・・ 「入口が分からない・・・」これまで手掛けて来たお店の殆どで言われていることであるが、中には意識して判らなくしている場合もあるけど、基本的には普通に考えれば直ぐに分かる範囲のものにしているのだが・・・。 とあるお店でのこと・・・ 間口1間のエントランスの中で左にガラススクリーンを配し、右側には木戸を配しているのだが、左のガラスのところから入ろうとする人がいた。でも、ガラスの中には目の前に行燈と椅子がギリギリのところに置いてあるのでどう考えてもそこから入ることなど出来ない。そう考えれば右側の木戸が入口となるのは普通だと思うが、それすらわからないと言う。 それとよくあるのが自動ドアじゃないから入り難い・・・とか、引き戸か開き戸かがわからない・・・とかということがある。でも、「戸」というのは基本的には押すか、引くか、又は横引きしかないのである。上に上がったり、床に潜ったりする戸などないだろう。表示がないから入れない・・・とか言われても、その数少ない方法でしか開け閉めが出来ないんだからそれ位わからないのかな?って不思議に思う。 これもとあるお店でのこと・・・ 中が見えないから入り難い・・・。これまで手掛けて来たお店で店内が見えないところは一軒たりともない。これに関してのことであるが、例えば純和風の従来型のそば屋で同じデザインの格子戸が両側にあり、その手前には間口一杯に暖簾が掛かっていて、おまけに格子戸は全てスリガラスとなっており中は全く見えない。この場合、左右どちらから入れば良いのかわからないし、店内も全く見えない・・・。でも、こういう店で入口が分からないとか、中が見えないと文句を言う客などいない。 普通に考えればどっちが分かり難いの?って不思議に思っちゃう。中には店の前まで来て入口が分からないから入らないで帰った・・・という方もいたらしいが、私には到底理解出来ない言い訳である。まあ、ホントに彼是いろいろと言われることが多いね。巷にはデザイナーが手掛けたお店なんて沢山あるし、業種などによってもこういうことが起こり得る可能性の度合いが異なるのだが、正直言ってそういうことを言ってくる人は店のターゲットではないのである。 全ての人に満足してもらえることなんて不可能であるし、何故デザイナーに店づくりを依頼するのか?ということを考えれば答えは明白である。万人受けする店をつくるのならそういうものしか手掛けていないところや、近所の内装業者さんで充分なのである。ターゲットを絞り込みつつも本来は幅広く拾い込むスタイルなのではあるが、その枠からはみ出た人達からすれば面白くはないのである。だから何か一言二言文句なりを言いたくなってしまうのである。 でも、何か一言二言言わなければ気が済まない人っているんだよね。本当に不思議だけどどうしてなんだろうか・・・?いろんなことを言われ続けたけど、中身のある意見って殆どないのが現実でもある。でも、入口分からないから帰った・・・って、そんなにわからないかな?普通に考えれば誰でも分かる範囲のものだと思うんだけどね。押すか引くかが書いてないからとか、どうすればいいか分からないから帰った・・・なんて俺にはそういう考え方は理解出来ない。それを見極めることってそんなに難しい次元のことなの?押すか引くかと、横引きだけしかないんだよ。それすら判断付かない人って一体どういう人なの? そういうことっていたるところに存在してると思うんだけど、そういう人だっていちいち文句なんか言わないよね。公共施設然り、大型施設然り、チェーン店然り、他にも沢山存在している中で、なんで個人店では文句を言うのかな? 言われる内容は何処のお店も一緒であり、言ってくる人達の大まかなるカテゴリーも同じ。だから、あまりそういう意見に惑わされてしまうとどんどん店が崩れていくことになる。これも、これまでの経験上から言って間違いないのである。一旦崩れてしまうと一気に崩れてしまい、やがて原型をとどめない訳の分からない店になってしまうのである。 -
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