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これが長野のフレンチ事情・・・? - 2005年09月14日(水)

今日は長野のお店の打合せ。午後1時からの打合せであるが朝一番にて家を出て早めに長野入りをして図面のチェックと打合せ事項のまとめをし、他の案件の資料作成などをしていたらあっという間に時間が過ぎていった。

今日の打合せは厨房内の詳細確認と電気、給排水の各業者さんに現状のスペックを確認した中で、今回の計画が現実的に可能かどうかの確認をして頂いた。100坪以上もある豪邸で確認申請時の図面しかなく、竣工図がない中でやはり設備絡みは何があるか分からないので全ての状況をチェックして頂くことにした。

夕方からは広い日本庭園をライトアップするために照明を何処にどれくらいのものを幾つ付けるかということを実際に投光器や大きな水銀灯を用意して庭園内の彼方此方に設置してみた。始めたのが午後6時頃でまだ薄明るさが感じられるくらいであったが、次第に暗さが増してくると夕刻に確認した感じとは全く異なる見え方や明るさになったり、外で見ているのと室内で見るのとではこれも大きく異なってくることに気付いたのである。

現実的には外で眺めるのではなく、室内でお食事をして頂きながら庭園を眺めてもらうのだからかなりの照明を設置しないと室内からはガラスに反射したり、室内の明るさに負けてしまったりと照明計画の難しさを痛感したのであった。外から眺めるのと室内からとでは全く見え方が違ってくる。小さな坪庭ではなく家の数倍はあろうかという広い庭を如何にして見栄え良く演出するか・・・。この辺になるとプロの照明デザイナーとかでなければ難しいのかもしれない。大まかな配置と頭数などを確認し終了したのが7時半過ぎ。

予定よりも早く終わったので、長野市内で割り合い有名なフレンチのお店へリサーチに行こうかと言うことになり、オーナー、シェフ、私の3人で向かうことにした。駅から数分のビジネスホテルの一角にその店はあり、シェフと共にサイン計画やメニューのネーミングなど見て感じたのは、これで長野ではトップクラスなのかな?という疑問であった。階段を登り店内へ入るとメインダイニングで50席以上はあろうかというスペースには先客はなし。奥には個室風のスペースもあるのでトータル70席以上はあろうかというお店に客はなし・・・。ちょっと不安になってきた・・・

メニューを見て感じたのはコースは別として長野でこの価格帯のアラカルトを食べる人がいるのだろうか?一昔前に流行った可笑しなネーミングで料理の説明はなく、多分ある程度食べなれた人でなければセレクトは出来ないであろう。それとワインリストは持って来なかったが、どの程度の価格帯のものを置いているのだろうか?アラカルトをシェアして食べる心算でいたのだが、オーナーが試しにコース食べようよということで真ん中の価格のものをオーダー。

店内を見渡すといろいろと装飾を施してはいるのだが中途半端で何をしようとしているのかはデザイナーとしては理解できなかった。それと気になっているのがマダムと思われる年配の女性がホール中に響き渡る大きな声で長々と電話をしている。パーティの予約を取ろうとして客と折衝しているような話しの内容であったが、時には更なる大きな声で聞きようによっては怒っているかのようにも感じる内容を我々は延々と聞かされている。こういう話は置くに下がって話せば良いことであり、バックヤードも広そうだからそういうスペースがない訳ではない。食事中も同じ客とであろうが何度やり取りをしていたが、今度は店の中を受話器を持って歩き回りながら大声で話している。これはテレビドラマとかで見る光景であるが、真似したかったのか格好つけたかったのかは分からないけど、食事中の客に見せる光景ではないし、ハッキリ言って鬱陶しい以外の何物でもない。

サービスの女の子も問題外。単なる配膳作業しかしていないというか、これじゃまだファミレスのオペレーションの方がマシかもしれない。経営者であるマダムの大きな勘違いとスタッフの感性のなさが妙にマッチングしている可笑しな感じのお店。これじゃ客が入らないのが手に取るように分かる。かつては他の場所で業していたらしいが人気もあり繁盛店だったらしく、ホテルへの出店の話がありここへ移転したみたいである。これも良くある話で、有名になったりして大きな箱へ移ったが為にダメになってしまうというパターンである。これって大いなる勘違いなんだよね・・・。幾ら長野でも、しかも2階であっても家賃としては50万は下らないだろう。マダムを入れてホール4人、多分厨房にはシェフを含めて3人はいるだろうし、これだけの人を使って客が来ないという状況ではかなり苦戦を強いられているのではなかろうか?

こういう形態のお店は商売的においしいパーティを如何に取り込めるかに掛かっているだろう。だから必死になって電話を掛け続けているんだろうが、そこで食事をしている客からしたら堪ったもんじゃないよね。お料理自体も決して美味しいとは言えない極々普通の感じであったし、これが長野のフレンチのレベルと言わざるを得ないのかな?マダムの作り笑顔も見苦しいが、サービスの子の無表情も寒々しさを感じる。これがもう少しまともなマダムとサービスの子だったら店の雰囲気も変わっていることであろう。最後まで他に客は来なかったが、9時から11時までのBARタイムは止めてしまい、早仕舞いをしてしまったみたいである。


























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