拘り・・・色彩計画 - 2005年08月30日(火) 今晩、とあるお店の外装の色の件で打ち合わせがあった。建築設計の方でまとめている部分でありながらも店舗との絡みも重要になってくるので同席を求められた。店をつくる度に経験することだが色彩計画とは本当に難しいものである。微妙な色の違いによっても全く異なる仕上りとなったり、印象となったりするのでかなり微妙で且つ繊細な部分でもある。 特に今日の打ち合わせは外装の色合い。タイルを全面に使用しているのだが、それに絡めてデザイン上の構造物が幾つかある中で、それらとの調和も上手く計らなければならない。外装の色合いは建物全体としてのものだし、それによって見る側の捉え方も違ってくることになる。そして気を付けなければならないのは真四角の凹凸のない建物であれば上手くまとまるであろうモノであっても、いくつかの構造物が複雑に絡み合った場合にそれらとの調和をしっかりと考えなければ完成度も低くなり、野暮ったい建物になってしまう可能性もある。 いろいろな意見が出た中で最終的な結論としてはまとまらなかったが、建築設計の先生にわざわざ京都からお越し頂いての打ち合わせは有意義であったと思っている。最終的にはクライアントの判断になるのであろうが、何故プロが二人とも同じモノを主張しているかということもよくよく考えて欲しい。建築設計の方も私もモノづくりに関しては本当に強い拘りを持って仕事をしているし、それを理解した上での業務依頼であると双方共に思っている。それだけに妥協もしたくないけど無理強いもしたくはない。しかし、建物の外観というのはデザインがどうであるかという点と共に、全体的な調和というものも必要な要素である。 住宅との違い、室内との違い、外観というのは色の好き嫌いという観点だけのものではなく、全体の仕上りやまとまりという点に重きを置いた中での調和と完成度が重要であると思っている。遅くなっての帰宅後、○○回目の誕生日を缶ビールで祝ってから朝方まで仕事部屋に篭って外装のCGやいろいろな写真と睨めっこしながら納得行くまで考え続けた。本当に自信を持って出した答えが見つかった時は既に外は明るくなっていた。 やはりデザイナーとして自分自身の中でまとまった結論は「白」であった・・・ -
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