ぼそっ・・と独り言
DiaryINDEX|past|will
もう7年前になるが、息子が学校帰りにツバメの雛を連れて帰った。 まだ羽も生えていないし、目も開いていない。
何十日も雨の続く冷夏の年。 野生の生き物が、(親鳥でさえ)生きるのにやっとだった年。 巣から落とされた雛は、戻したところで助からない。
いつか自然に帰すものだから、名前も付けなかった。 わらの巣と、止まり木だけの浅いネットに入れて、仕事に家にと連れて行った。 虫をショップで買ってきて、せっせと食べさせた。
大きくなると、短い尻尾で店の中を飛び回るようになった。 飛ぶだけ飛んで戻れないから、迎えに行っては止まり木に戻す。
ある日、店から飛び出して、別れは突然やってきた。 人に育てられた鳥がえさを取ることも知らず、生き延びれるかどうか心配だったが、一週間後姿を見せた。
翌年から、帰ってきたら直ぐにやってきて、賑やかに帰国報告をする。 その日だけは、店の中を何度も入ったり出たり。
実は、「それを見る」のが非常に楽しみだったりする。
でも、巣を作る環境でないと思っているのか、うちでは巣ごしらえしない。 近くで鳴いているので、近所のどこかで巣をかけているらしい。
不思議なもので、顔は見分けがつかないが、声は聞き分けられる。 それに、ツバメにも鳴き方の「言葉」がある。 だから、いろいろツバメがいるが、育てたツバメだけは直ぐにわかる。
今日、帰国報告に来たらしい。 去年より数日遅い。 今年は帰ってこれなかったのかと心配していたが、何日か前から、本人らしい声がしているので、ひょっとするとと思っていた。
思うに、「帰って来たのが定休日」で、いつもの「帰国のセレモニー」をするにも、店が開いていなかったのかもしれない。
間違いなく「本人」だったかと聞いたが、「わかるわけ無いじゃん」と、息子。 「でも、中に入ってくる(店内で羽を休める)ツバメは、アレしかいないから」
・・・・・そういう見分け方もある。
|