う た う ひ と 

2001年04月19日(木) かみなり


遠くから聞こえていたんだ
ずっと気づいてたんだ
少しずつだけど君と僕の
伸ばす枝がきしみはじめて

無理にたわめれば自分が
素直に生きれば君が
傷つかずにはいられない
うまく距離がとれないんだ

僕らは同じ木に宿り
一緒に太陽をめざし
伸びてゆくんだと信じてた
あの頃がせつない

かみなりが近づいてくる
ゆっくり秒読みしてる
大きな音を立てて
一瞬でふたりは終わる

雷鳴がふたりにとって
敵だとしても僕には
君を守る力はないし
君にもないと知ってたけど

離れることができなくて
やがて終わりを待つことに
疲れきって ふと見ると
僕らはかみなりを待ってた

鋭いひかりが僕らの
接点を根元から切り裂く
痛みにことばを失ったまま
僕らはもう戻れない

かみなりが去った後の
澄み切った空を見てると
君がどこかで太陽を
見てる気がして 泣けてくる

いつかどこかでもう一度
僕らはであえるかな
ばらばらに歩くからこそ
そばにいられるふたり

思いはいつも隣にある
時間は戻らなくても

僕はもうかみなりを待たない
君も そうだろう?


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あかり [MAIL]

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