Web Masterの日記



集団免疫

2020年04月27日(月)

最近、耳にするようになった「集団免疫」という言葉だが、
最初はよく理解できていなかったが、最近ようやく分かってきた。

以下は数学。
たとえば1人が3人にウイルスを感染させていけば患者はネズミ算で増えていく。
1人×3=3人
3人×3=9人
9人×3=27人
27人×3=51人
51人×3=153人
153人×3=459人
459人×3=1377人

これが一番まずい状況だ。
発生当初の中国・武漢や現在のアメリカやイタリア、スペインなどがこの状態だと言える。
現在の日本はこうなる前の状態で、一歩間違うとクラスターが多数発生して
欧米のようになってしまうだろう。
政府の専門家会議や行政がさらなる自粛を求めているのはそのためだ。

ところが1人が1人にウイルスを感染させていくのであれば、
患者数はほとんど増えない。
1人×1=1人
1人×1=1人
1人×1=1人

足し算で合計3人の感染者が出ているが、この中には回復して治る人もいるので
あまり感染者が増えることはない。

そして1人が0.8人に感染させていく状態であれば患者の数は減っていく。
1人×0.8=0.8人
0.8人×0.8=0.64人
0.64人×0.8=0.512人
0.512人×0.8=0.4096人
これがピークを過ぎて収束していく状態だ。

では、この感染するのが0.8人の状態とは何か?
これが多くの人に「免疫」や「抗体」ができている状態で、
すなわち「集団免疫」状態というらしい。

分かりやすく言えば、今までライブハウスなどで1人が10人感染させていたら
感染者はネズミ算でどんどん増えていく。
ところが9人に「免疫」や「抗体」ができていれば、
ウイルス感染は1人×(10人ー9人)=1人になる。
これは今回の新型コロナウイルスに限ったことではなく、
「はしか」「風疹」「おたふく風邪」ですでに経験済みのことでもある。
「はしか」「風疹」「おたふく風邪」のウイルスは現在も存在しているが、
多くの人は子供の時に感染しているか予防接種を受けているので
「免疫」「抗体」ができているから拡散しない。
仮に1人が「はしか」に感染しても、まわりの人間には「免疫」「抗体」があるから
1人×0人=0人ということになる。

なので今回の新型コロナウイルスに関しては、水際対策で失敗して
すでにウイルスが市中に出まわっているので「集団免疫」状態にして乗り切るしかない。
幸いにして、このウイルスは80%の人が軽症で回復するので、
回復した人は「免疫・抗体持ち」になる。
ワクチンが完成すれば国民全員が「免疫・抗体持ち」になって完全収束するだろう。
問題なのは重症になる20%の人だが、これらの人たちに対しては
病院で人工呼吸器などを使い全力で看護するしかない。
現在、政府は重症患者が過度に増えた時に備えて、病床の拡大と人工呼吸器の量産に
力を注いでいるようだが、この施策は正しいと思う。

というわけで、政府や専門家会議がやろうとしていることが何となく理解できた。
ワクチンがない現在、人間が新型コロナウイルスに感染することは現状では仕方なく、
免疫や抗体を持つ人を増やして「集団免疫」状態をつくるしか収束の道はない。
ドイツのメルケル首相は国民の60〜70%が罹るのは仕方ないと言っていた。
とは言え、これはどうせ60〜70%の人が罹らなくては収束しないのだから
放置していいということではない。
イギリスは当初、休校措置もせず、これをやろうとして大失敗し急遽方向転換した。
しかし、スウェーデンは早くから国民全員で集団免疫をつくる方針で
自粛などはほとんどしていないという。

スウェーデンが特殊なのかもしれないが、やはり多くの人が集まる
イベントなどの自粛や行動規制、そしてPCR検査→軽い陽性の人のホテルでの待機など、
クラスターをできる限り作らない不断の努力は必要だ。
そして何より重症患者が出た時のために病床と人工呼吸器を
確保しておかなくてはならない。
イタリアは病床も人工呼吸器も医師すら足りずに医療崩壊を起こし多くの死者が出た。

楽観的観測ではあるが、少しだけ収束への道筋が見えているのは安心する。
ただし、今回のウイルスにはまだワクチンがないので長丁場にはなりそう。
特に日本の場合は検査数が絶対的に少ないので、判断の際のデータの精度が問われる。
しかも、いったん回復した人が再び陽性になるという事例も発生しているから、
もしこれが確かなら「集団免疫」理論が崩壊するから先が見えなくなる…。
ウイルスに変異、変化、進化は付き物。
これだけは絶対にあってほしくないね。

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