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2008年10月16日(木)
「原油高」「食糧危機」「金融危機」などの言葉が 最近やたらとメディアに登場している。 原油「FUEL」食糧「FOOD」金融「FINANCE」 今や世界は3つの「F」の危機にさらされている。
「原油高」は我々の生活にも大きな影響を及ぼし、 様々な物が値上げを繰り返し深刻な問題となっている。 また、世界的に株価が変動を続け「金融危機」に直面している。 そして「食糧危機」に関しても、日本に住んでいると身近に感じないものの 国連が食糧サミットを行なうなど、近い将来、世界的に必ず訪れる 現実的な危機として大きな問題となっている。 この世界的な食糧危機の背景には、もうひとつ別の問題があるので根が深い。 別の問題とは水「WATER」をめぐる問題だ。
かつて日本では「水と安全はタダ」と言われていた。 なので実感のない日本人は多いが、実は今、世界の人口増加や 新興国の近代化によって、世界中で水不足が大きな問題となっている。 例えば中国では、工業用水や生活用水の需要が高まり、 五輪が開催された北京では深刻な水不足に悩まされているし、 世界4番目の面積を誇った湖であるウズベキスタンのアラル海は、 綿花を栽培するために水を大量に使った結果、 なんと湖が干上がって、そこに棲んでいた淡水魚が全滅してしまった。 2025年には世界人口の半分の人たちが水不足に直面すると国連が予測している。
水が豊かな国である我が日本も例外ではない。 日本の食料自給率は先進国の中でも異常に低い僅か39%。 当然、食糧を海外からの輸入に頼っているわけだが、 同時にそれは、食糧を生産するための水も輸入に頼っているということでもある。 実際、小麦1キロを作るために必要な水は2トン、 牛肉100グラムには7〜10トンも必要で、 牛丼1杯で考えても、牛が飲む水や餌を育てる水、米を作る水などを含めると、 やはり2トンもの水が必要と言われている。 どんな食糧を作るにも、大量の水は欠かせない。 食糧自給率の低い日本は、穀物、食肉などと共に、 想像を絶するほど大量の水も輸入していることになるのだ。 もし、その食糧を自国で作ったら、どれくらいの水が必要か… これを「バーチャルウォーター」と言い、 日本の「バーチャルウォーター」の指数は自給率の低さに反比例し、 ものすごく高い数値である。 ちなみにその数値は、年間600億トン以上になると言われ、 これは国内の農業用水使用量を軽く上回る数字である。
水の星である地球だが、地球上の大半は海水であり、全体の97%にも及ぶ。 残り3%は淡水ではあるものの、多くは北極や南極の氷であるため、 現実的に使用することは不可能である。 我々が使用できる河川や湖などの地表にある水は、 地球上の水の僅か0.008%にしかすぎないのだ。 しかし、この0.008%の水も地球温暖化の影響で河川や湖の枯渇などで 急速に減少している。 今後、3つの「F」とともに「Water」の「W危機」は必ず訪れる。 いまや日本でも「水と安全はタダ」なんて言ってはいられない。 石油やガスなどの化石燃料と同じく、水も限りある資源、 しかも生命に直結する大事な資源だけに真剣に考える必要がある。
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