Web Masterの日記



死刑論

2007年09月26日(水)

安倍改造内閣があっという間に崩壊し、福田内閣が誕生した。
党をどうやって立て直していくか、
衆参ねじれ国会をどう運営していくかが注目される。
様々な問題が多く大変だと思うが、あの大変な森政権時代から
小泉政権時代に官房長官として裏で働いていた実力はお墨付き。
表舞台で腕の見せ所となるが、とりあえず我々、国民が
安心して生活していける国を、そして政治をしてもらいたいものだ。
まぁ、あの坊ちゃん政権の後で問題が山ほどあり、
前途多難ではあるけど、期待するしかないからな。
初の親子2代の総理大臣になるわけだが、
親のことなど気にせずに、自分のカラーを充分に出して
新しい政権運営をしてほしいと思う。

さて、丸1年で崩壊した安倍政権だが、
1年前の第一次内閣で法務大臣を務めた長瀬前法相は最後に
3人の死刑囚に対して死刑執行命令書に判を押し、死刑が執行された。
3人とも死刑になって当然のような罪を犯した連中ばかりである。
長瀬前法相は、結局在任中に10人の死刑執行を命じたことになり、
歴任法相としては最多だという。
長瀬氏の後任の鳩山邦夫新法相も記者会見で「裁判所の判断を重んじる」と
死刑執行を容認する姿勢を示していた。

しかし、総裁選で麻生太郎の選対委員長を務めたという立場から
福田内閣入りはないと思いきや、法務大臣として留任が決まったので
今後も100人以上の生存死刑囚の刑の執行が続けられ、
それに伴って死刑を巡る論議が盛んになることが予想される。

先月末に名古屋の路上でOLが3人組に拉致されて殺害され、
岐阜県の山中に遺体が放置されるという極悪非道、残忍な事件が起きたが、
この事件は携帯の犯罪サイトで知り合った3人組の犯人の1人が
警察に自首したことから明るみに出たものだが、
その男は「死刑が怖くなったから」と自首の動機を語っている。
この3人組は、翌日も犯行を計画していたので、この自首がなければ
さらに不幸な被害者が増えていたかもしれない。
その意味では「死刑」の重みが、さらなる犯行の抑止力になったと言えるだろう。

死刑については、それが凶悪な犯罪の抑止力として必要と言う意見と、
犯罪人にも人権があり、国家による殺人は許せないと言う反対論がある。
先進国ではイギリスやフランス、ドイツなどで死刑は廃止されている一方、
アメリカでは最高裁が死刑を合意としているが、
州によっては死刑を執行しないところもある。

日本では内閣府が定期的に死刑について世論調査を行っているが、
最近は死刑存続を支持する意見が増え、廃止6%に対して
存続は81.4%にまで上がった。
これは近年、死刑でも軽いと思われるような
残忍な凶悪犯罪が増えているからかもしれない。
日本の安全神話は完全に崩壊しているのは紛れもない事実。
死刑が少しでも犯罪の抑止力になるなら、どんどん死刑判決の出た死刑囚に
死刑執行は必要なのではないだろうか。


前述した3人組に拉致殺害されたOLの遺族が「犯人を極刑に」という
陳情書を出すためのホームページを立ち上げている。
http://www2.odn.ne.jp/rie_isogai/

“日本では2人以上を殺さないと死刑にはならない”というような
悪しき判断が存在している。
また、刑法39条がある限り、どうしてもそういったことを持ち出して
刑を軽減しようという弁護にならざるを得ないのだろう。
しかし犯行当時、どうやって誰が心身耗弱や
心神喪失という状況にあったと言えるのか?
特に目撃者もいない犯行であった場合、被告が意味不明のことを言っただけで、
あるいは酒やクスリをしていた形跡があるだけで、そういうことにされ
刑は減刑され、極端な例では無罪にもなってしまう。
しかも、現状ではそういう経緯で無罪になった被告は
一定期間病院に入るにしても退院して普通に生活をしてしまう。
薬物や酒、性犯罪などは再犯率が非常に高いと思っているが、
そういった被告を野に放つのは非常に危険ではないだろうか?
それに酒やクスリをやっていたとしても、それをしたのは自分だし自業自得では?

この事件の被告も、ただ金を奪うことが目的なら、
殺してまで金を奪おうとなんて考えず、強盗だけをしているだろう。
しかし、被告は最初から殺すことを念頭に
入れていたとしか思えない準備をしていた。
あらかじめ殺人に必要なものを買い揃え、仲間を犯罪サイトで募り、
共謀して犯行に及び、ハンマーで頭を何回も殴られ、
ビニール袋で顔を覆われて窒息死。
また、殺した動機についても「顔を見られたから」と言っているらしいが、
そもそも被告達はマスクも何もしていなかったのだから、
見られたからというのは言い訳にもなっていないと思うのだが。
この容疑者は、そういったことを考えられるくらい冷静なんだから
心神喪失状態じゃないはず。

殺人を犯して奪った金額は7万円。
7万円で殺された女性…、
7万円のために人を殺す男達…、
死刑が怖いからと通報するヘタレ…。
だったら最初から加担するな!

このような犯罪者には極刑を与えないと、
死刑という刑が存在する意味もなくなってしまう。
だから情状酌量できるケース以外は、人を殺したら同じ苦しみを味わう
死刑でいいと思うんだけど自分の考えは間違っているのだろうか?

とりあえず被告に死刑をという主張に賛同なので署名を送りたいと思う。


以前にも書いたが、光市の母子殺人事件に関しても当然死刑以外考えられない。
そういえば先日、差し戻し控訴審の集中審理で、遺族側の意見陳述が行われたが、
なによりも衝撃的だったのは、むしろ被告弁護団の会見だった。
会見した今村仁なる弁護士が、途中から号泣し言葉にならないほどだった。
なぜ、この弁護士が泣いたのかが全く理解できない。
しかし、前後の状況から見ると、嬉し涙や感激の涙でないのは確か。
ならば、おそらく悔しさや悲しさの涙だろう。

今回の弁護団は世間から激しくバッシングされた。
まぁ、あんなふざけた理由を被告に吹き込んだのだから当然であるが、
そのバッシングが悔しく悲しかったのか?
もし、そうなら妻子を惨殺された本村さんはどうなるのか?
本村さんも何度も会見を開いているが、今村弁護士のように
泣きじゃくりながら会見した姿など記憶にない。
常に毅然とした態度だったはず。

今回の弁護団メンバーは死刑制度廃止を主張する弁護士で組まれているという。
奴らは日本から死刑制度を廃止させるために、まず死刑確実の
光市母子殺人犯である被告の弁護を集団で行い、死刑にさせないようにしている。
もし、今の日本から死刑制度がなくなったら…、
ただひとつ間違いなく言えることは、犯罪被害者遺族にとっては、
遣り切れない思いをどこにぶつけて良いか解らない血も涙もない改悪となろう。
それだけ非情な法改正を成し遂げようとしているのなら、
あれしきの事で涙なんか流すな!
まったくみっともない。
てか、気持ち悪いよ。

ちょっと死刑論からはずれてしまったが、
本当に最近、世も末な事件ばかりなのでブルーな気持ちになる。

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