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2007年09月19日(水)
池袋と渋谷を結ぶ全長11キロの地下トンネル、 首都高速「中央環状新宿線」が今年の12月に一部開通するという。 開通するのは池袋〜西新宿JCTまでで、 その先の西新宿JCT〜渋谷間も2年後には開通予定。 山手通りで長い間、行われていた工事も、やっと落ち着くことになる。 中心となる西新宿JCTは、他のJCTにはない、ものすごい構造らしい。 地上面に高架の首都高速4号線と、それに重なる連絡路。 地下には甲州街道と京王新線、そして中央環状新宿線。 高低差52メートル、計7層の立体交差がまもなく新宿に出現することになる。
都心部の地下には鉄道の他にも電気、水道、ガスなどのライフラインが 幾重にも張り巡らされているため、それらをすり抜けるように トンネルを掘っていたので時間のかかる工事だったらしい。 しかし全面開通すれば、首都高速都心部の渋滞が大幅に緩和されるだろう。
この工事が始まったのは約16年前。計画はさらに前からたてられていたが、 用地買収や補償に伴う地権者との交渉に莫大な時間と金がかかった。 地下だからといっても勝手に掘ってはいけないので 用地代を含む総工費は約1兆円…(・ω・;)
しかし地表から40メートル以深は「大深度地下」といって 公共目的の利用であれば、地権者の権限は及ばないらしい。 ちなみに東京で一番深い施設は地下60メートルに埋まっている 東京電力の送電線だという。 確か地価が高騰したバブルの頃に、都市機能を大深度に移す 「ジオフロント構想」なんてあったね。 この構想はバブル崩壊とともに一時は下火になったが、 ここにきて再燃の兆しもある。 政府も2001年に「大深度地下の公共的使用に関する特別措置法」を制定。 国土交通省に専門の企画室を設けて研究を続けている。 アニメの中での夢物語が近い未来に現実になるのかもしれないな。
ところで話を戻すが、首都高速の料金は通常700円で ETCを付けていると割引されるが、いつの間にか割引が減っていた。 前は560円で2割引だったのに最近は630円と1割引で表示される。 いつから1割しか引かなくなったんだろう?と不思議に思って調べてみたら 今、日曜祝日は首都高全線で来年から実施される 「距離別料金」の試験期間となっているようで、 10キロ未満…3割引(490円) 10キロ以上20キロ未満…2割引(560円) 20キロ以上…1割引(630円) この料金体系になっていた。 三郷に行く場合、新木場から三郷までは20キロ以上あるので 1割引の630円が適用されてしまったようだ。
先日、横浜に行くのに塩浜ICから湾岸を抜けて神奈川線に入ったところ、 塩浜の料金所を通った時は630円と表示されたが、 神奈川線に入ったときナビのモニターに「−70円」と表示された。 これは塩浜から乗った首都高速の距離が20キロ未満だったから 1割引の630円ではなく2割引の560円が適用されて 70円の返金があったためだろう。
しかし、なんだか分かりにくいシステムだ。 首都高速のホームページにはICからICまでの距離が 計算できるようになっていたが、 いったい、ドライバーの中でどれだけの人が 距離制料金の仕組みを理解しているだろうか? 新しい高速を開通させるのも大事だが、もっと身近なことを ドライバーに分かりやすく説明してもらいたいね。
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