Web Masterの日記



給食費

2007年01月26日(金)

文部科学省が初めて実施した全国調査の結果、
平成17年度の学校給食費の未納額が総額22億円を超えることが分かった。
22億円分の給食費は児童、生徒約4万人分の給食費1年分にあたる。
100人に1人が未納しているというから驚きだ。
前年度以前からの累積額を合わせると、さらに膨らむ。

何故こんな状況になっているのか分からないが、
とにかくイメージとしては毎日、無銭飲食を
子供にさせているようなものではないかと思うのだが…。
そして何より、金額よりも払わない保護者がいる実態が
浮き彫りになったことには
非常に意味のある調査結果だと言える。

支払わない理由が昔のように「給食費を捻出するだけの余裕がない」
というものではないことも明らかになっているため、
未納者に対しては簡易裁判所に支払い督促を申し立てるなど
法的措置に踏み切る自治体も出ており、
制度整備を急がざるを得ない事態になっていることは間違いないようだ。

学校給食法では、子供たちに給食を提供するよう自治体は
「(それに)努めなければならない」と努力義務を規定している。
これに従って給食の運用が行われているのはご存知の通り。
さらに自治体は設備や調理員の人件費を負担し、
食材費については保護者が負担するよう定めている。
どう見ても、この規定のフローには問題は見られない。
逆に受益者負担の原則を非常にシンプルに明示しているとさえ言えるものだ。

しかも給食費は文部科学省の発表によると、
全国平均は小学校(低学年)で月3900円、中学校で月4500円程度ということで、
1ヶ月の給食回数が20回程度とすれば、平均すると
1食195円〜225円ということになる。
これは社員食堂や学食なんかより遥かに安い設定で、
家計が助かっている部分はかなり大きいように思える。
だが、悲しいことに未納者の感覚は、そうした常識とは
かけ離れたところにあるようだ。

文科省の学校健康教育課では「結局は保護者のモラルの問題。
学校を通じて給食は自己負担であることへの理解を求めるしかない」と
話しているが、報告されている未納の実態は
「高級外車を乗り回し、携帯電話に何万円も払っているのに
給食費は払わない保護者がいる」といったような理解に苦しむケースから、
生活保護を受けている家庭には、給食費分も上乗せされて
支給されているにも関わらず、支払いをせず別の支出に回している。
といった若干の同情の余地が感じられるものまで多岐に渡っているとのこと。

しかし、滞納者が続出している現状は当然きちんと支払っている人達にとっては
不公平感を煽るものでしかなく、また督促など本来不用のはずの業務を
実施して人件費が発生するといった不条理な事態も招いている。
もちろん財源が足りないという根本的な問題も解消しなければならないことから、
宇都宮市では昨年の9月に給食費を滞納している保護者38人に対して
支払い督促を宇都宮簡裁に申し立てている。
すでに同様の措置は仙台市や根室市でもとられており、
今後はこうしたケースが増えていくのではないだろうか。
もちろん支払いに応じなければ裁判所による
資産の差し押さえ処分が下ることになるが…。
しかし、その理由が給食費の未納となると、
単純にカッコ悪い話だな。失笑って感じ。

一方、司法に処理を委ねるだけではなく、芦別市のように
給食費を支払う能力がありながら、それを行う意思がない者を
「特定滞納者」と定義し、彼らに行政サービスの一部停止や
住所、氏名の公表などを認める条例を可決しているケースも出て来ている。
これは兵糧攻めか?というほどでもないが、
恥をかかせて穴蔵から引きずり出そうという作戦だな。
また、山梨県の笛吹市では「連絡なしに滞納した場合は給食停止」という
払わず者食うべからず。という、分かりやすい姿勢を示しており、
何せよ地方自治体の圧力はどんどん強まることになりそうだ。

しかし、未納者が発生すると、誰かがその穴を埋めないとならないが
仕方なく教員、校長、PTAの役員が立て替えることで処理されるケースが
ほとんどだそうで、当然そうした未納者は自分の子供が卒業すると
完全に我、関せず状態となり、踏み倒していくというからヒドイ話だ。

未納者側の言い分は非常にお粗末だ。
ほとんどが「義務教育だから払いたくない」という屁理屈を振りかざすだけ
中には「給食を出せと頼んだ覚えはない!」
「給食を止められるものなら止めてみろ!」などと
逆ギレする者もいるというから呆れてしまう。
子供を最適な健康状態に保つために、自分で弁当を用意するから
給食はいらない。とかいう超過保護な親が可愛く見えるほどの惨状だな。
まったく食べておいて、この言い草かよって感じ。

こうした理不尽な言い分が見かけ上は通ってしまうのは、
給食費の未払いに対する罰則がないからだ。
懲役や罰金でもあればこんなことは起きないように思うが、
逆に罰金が嫌だから給食費を払う親というのも違和感のある話だな。
まぁ、ここはとにかく法律で規定されている以上、
給食費の支払いは保護者の義務だ、ということで
過去の未納者からは、きっちり徴収するしか方法はない。
やはりタダ食いは許されないだろう。
だが、今後のことを考えるなら、給食の在り方そのものに
メスを入れる必要もあるように思われる。
選択の余地がない点に問題があるのなら
見直すことも視野に入れないといけないという印象だ。

自分は子供の頃に嫌いな食べ物を克服したことがあるため、
個人的に給食には感謝している部分を持っている。
今となっては、なぜにこんな美味しい物を子供の頃の自分は
食べられなかったのか不思議でならないが、
とにかく「残せない」「だらだら食べていると昼休みに遊べない」という給食の緊張感がなければ今の食生活がなかったことは確かである。
中学から弁当になったが、母親に負担がかかっていることはよく分かったし
給食があればなぁ…と思ったことも事実である。
おそらく、給食には美味い、不味いという概念以外の何かを
子供の心に植え付ける効果があるように思えるし、
それは他のものでは代用が効かない類であるようにも感じる。
未払いの保護者には自分が給食を食べていた時のイメージを
思い返してみることを提言したい。
給食自体が大嫌いだったというのなら意味ないけどさ。

ただ、自治体の対応の中にある「未納者には給食を停止する」という措置が
いじめの原因になったりしないか…という不安はあったりする。
それで自殺騒ぎになり「いじめの理由はクラスで1人だけ
給食がなかったことでした」なんてなったら…。
これは本当に救いのない話である。
そんなことだって起きる可能性もあるのだが、親としてそれでいいのか?
という問いかけを、屁理屈をこねている保護者にぶつけるしかない。

でも結局、子供が給食を食べたいと思っているなら、
それが給食費を支払う理由にならないのかな?
世の中、訳の分からない親が多すぎるな。
そんな親に育てられた子供の将来が心配だ。

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