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2006年03月03日(金)
4年に1度の冬の祭典・トリノオリンピックが 終わってか、もうすぐ一週間。 なんか深夜が寂しくなってしまった…。 今さらながらではあるが、改めて選手、スタッフの皆様には お疲れ様でした、そして楽しませてもらいアリガトウと言いたい。 しかし、今回のトリノオリンピックで勝利至上主義について考えさせられた。 大会前、日本は色を問わず5個のメダル獲得を目標として掲げていたが、 その結果は荒川静香が女子フィギュアスケートで取った金1個のみ。 メダルの数に関していえば目標にほど遠い惨敗だったと言える。
スポーツであっても、囲碁、将棋なり華道なり他の分野であっても、 大会に出場するからには勝たなければ意味がない。 勝つために出場しているのだろうし、勝つために精進してきたのだし。 その結果の勝利がやっぱり最高だ。 自分自身も草野球チームの代表をして17年目になるが、 やはり勝った時と負けた時では、その日の疲労度に雲泥の差が出る。 所詮、趣味の範囲だが、勝てばより一層楽しい。 なので、やっぱり毎試合、極上の楽しさを仲間と共有したいためにも 勝ちたいし、勝つためにプレーをしているのは事実だ。
しかしだ、勝利至上主義が行き過ぎると、五輪だけでなく往々にして しょーもない弊害が起きてくる。 毎度、五輪の度に問題となっているドーピングであったり、 以前に起きたナンシー・ケリガン殴打事件とか、 行き過ぎた野球留学生勧誘とか、学校ぐるみの不祥事隠蔽とか、 5打席連続敬遠とか、マスコミのメダル偏重報道とか…。 あるいはお金で人の心を買うとか、会社の時価総額を上げるために 強引な企業買収をしたりとか…。
ただ単に「勝つ」ことに意味があるのなら、 わざわざ過酷なスポーツなんかやらなくてもいいだろう。 ジャンケンなり、ちんちろりんなり、人生ゲームなり、黒ひげ危機一髪なり、 他にも肉体的にも楽で多額の費用もかからない 勝ち負けを競えるジャンルはいくらでもある。 そちらで勝つことは簡単なことだ。
では「なぜ、あなたは“ちんちろりん”ではなく (例えば)フィギュアスケートをやっているのですか?」 と問いかけられて明確に回答できるだろうか? 例えば、フィギュアスケートを通じて、自分がどこまでできるのか高めたいとか、 素晴らしいジャンプやイナバウアーで見る人に喜んでもらいたいとか、 その人なりの理由が何か必ずあるはずである。 だからこそ過酷な練習にも耐えてフィギュアスケートをやっているのだ。 理由が無い人は、そのジャンルで伸びるのは難しいだろうし。 どうしても勝ちたいなら、伸びるかどうかも確約がない ツライ練習をするよりも、他の選手を殴打して足を折ったり、 食事に毒を混ぜて大会当日に滑れなくさせたりすれば確実に勝てる。 まぁ、極論だけどね。(^^;) しかし、そうやって得た勝利って嬉しいか?何の意味があるだろうか? 国から多額の報賞金が出るというのなら嬉しいと思う人もいるかもしれない。 だが、それはお金が嬉しいのであって、勝利が嬉しいのではないはずだ。
勝利というのは、その選手によって相対的なものではないだろうか。 金・銀・銅メダルは勝利の目安にはなるが、絶対ではないはずだ。
「なぜ、あなたは“ちんちろりん”ではなく フィギュアスケートをやっているのですか?」 という問いに対して回答となるようなプレーができれば、 その選手的には勝利だと思う。 野球で例えると、チームの大黒柱のエース投手にしてみれば、 自分が投げて抑えてチームが勝って、はじめて勝利といえる。 怪我で苦労してやっとベンチ入りした選手にしてみれば、 代打で出場して結果は三振。チームも負けたとしても 自分なりの答えを見つけることができれば、それでも勝利だと思う。
これはスポーツだけじゃない。 現実社会においても勝ち組、負け組という言葉が一般的に浸透し、 お金さえ儲かれば何をやっても“勝ち”という価値観が 蔓延している感じがする昨今…。しかしライブドアだけじゃないと思う。 確かにホリエモンは勝利至上主義の象徴的な人だったが、あくまでも象徴。 社会全体がそういう流れに流されていて、 決してホリエモン一人を批判できないはずだ。
「頑張った人と、そうでない人とで結果に差が出るのは当然だと思います」 以前にホリエモンがこんな発言をしていた。 勝利至上主義を端的に言い表した、ある意味で名言だと思う。 そりゃその通りでしょう。
でも……その逆は真か?
逆に言えば結果が出ない人は頑張ってない人。 つまりホリエモンは頑張りが足りなかったということだ。 トリノオリンピックで惨敗してメダルを取れなかった日本選手は 努力が足りなかった? もちろん、そういう一面は厳然としてあるだろう。 でもそれだけと断罪してしまうナッシングオアオールの考え方は残念である。
自分自身、たいして頭が良いわけでもなく、そういう意味では 「負け組」の方に入ってしまうかもしれないのだが、 頭が悪いからこそ勝利至上主義に対する考え方も きちんと自家薬籠中のものにしているとは言い切れず、 文章としてもまとまりがイマイチで上手く表現できていないかもしれない。 勝利至上主義サイドの頭のいい人から見れば、 ツッコミどころ満載かもしれないが、それでも自分は 往々にして行き過ぎる傾向のある勝利至上主義について好きにはなれない。
勝つことよりも勝ち続けることの方が断然難しい。 そして究極的には、勝ち続けることは不可能。いつかは必ず負ける。 大切なのは、単に勝つことだけを追求することよりも 「負けた後にどう立ち直るか」なのではないかというのが自分の持論。
いや、もちろん自分自身は、その持論を地で実践できてないけど…。 なぜなら、それはとてつもなく難しく、簡単に誰にでもできることではない。 だからこそ、それができた人は素晴らしいのだと思う。
結果は結果として反省しなければならない面もあると思う。 選手、スタッフの皆様、改めてお疲れさまでした。 そして感動をありがとう。
なんか、書きたいことがうまく書けず、さらにまとめて終われず、 オチもない稚拙な文章になってしまった…。 睡魔にも襲われながら書いていたし…。 しかし何年も書き続けているのに、今さらながら文章力のなさが悲しい。
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