Web Masterの日記



シャボン玉

2003年08月06日(水)

15人娘の門出を飾った「シャボン玉」の
「FNS27時間テレビ」での初披露を見た時の第一印象は、
正直芳しくなくて否定的な感想を記した。
ところが音楽はどんな評論よりも雄弁なもので、
なんだかんだと聴いているうちに「シャボン玉」への感想は
当初から180度変わってしまったかもしれない。
余計なフィルター「モーニング娘。サウンドはこうだ」とか
「新メンバーが加入して心機一転の曲にしては」とか言った先入観無しに
素直に聴くとジワジワと味わいが出てきて、
つんく♂原点のシャ乱Q的ロックが病みつきになってしまうというマジック。
最終的には、純粋に曲として気に入ってしまったかも。
そうなって初めて、じゃあモーニング娘。的にはどうなんだという観点から
改めて「シャボン玉」を見て、やっとこの曲の意図が妄想できたような。
「シャボン玉」やはり計算され尽くしたハズシなのかなと思う。
個人的には、停滞気味のモーニング娘。をぶち破るには、
15人娘の第一弾で「LOVEマシーン」の再来を内包するような
ブレイク後の王道ディスコダンス路線が大々的に復古して来ることを期待し、
また、そうであるべきだと決め付けていた節があって、
それに対する解答がシャ乱Qテイストのあるサイケ歌謡ロックだったので
すぐ順応できなかった。
「シャボン玉」では石川のセリフパートとかモーニング娘。恒例の
飛び道具も使用されて今までのモーニング娘。を継続する部分もあるが
総合的なコンセプトイメージとしては、
ソロパートの多い田中れいなと、要所でフィーチャーが印象的に残る
藤本美貴の持つ不良性や野性味がポイントになり、
それが曲調や再び復帰してきた早熟な歌詞世界と相まって、
無難で最大公約数的な「国民的アイドル」のモーニング娘。のイメージを
逸脱してきたのが面白い。
音楽性では類似する要素は無いものの、位相的には「LOVEマシーン」以前の
モーニング娘。に回帰する曲かもしれない。

ダンスディスコサウンドとそれに準じるお祭りグルーヴだけでは
限界が見えてきたモーニング娘。サウンドにあって、
「シャボン玉」の達した境地は新機軸で今後のモーニング娘。の
幅を広げる画期的なものになる可能性も内包してると感じてしまう。
当初は、つんく♂が枯渇して「LOVEマシーン」再生産を諦め
得意なシャ乱Q的世界に活路を求めたのかとも思ったが
15人娘の曲でも遜色ない矢口とキッズで形成するZYXの
「行くZYX!FLYHIGH」の熱いディスコサウンドを聴いて
「シャボン玉」が意図的な路線である率は高そう。
難しい時期に来ているモーニング娘。に、あえて挑戦的な曲を
ぶつけてきたことには秘めるものがあると思いたい。
そうなると激変著しいモーニング娘。の今後に
どんなサウンドコンセプトを当てはめてくるのか興味深いものだ。
また「シャボン玉」で感じるのが、完全に後藤真希の呪縛から解放された点。
「AS FOR ONE DAY」までは何処かに後藤真希在籍時のモーニング娘。が
感じられたが、新曲では影も形もない。
モーニング娘。の王道お祭りグルーヴ路線転換と供に
象徴的に登場した後藤真希なので、その王道サウンドを一旦リセットして
新世界を構築しようとしている「シャボン玉」に
後藤真希の面影が無いのは当然なんだが、
一時は「これが定番で永遠なんだろうな」と思える普遍性を獲得していた
モーニング娘。の風景をあえて破壊して、さらに新しい磁場を形成してきた
遠大な感慨がある。それを思えば、痛烈に時代を感じずにはいられない
古参メンバーの新曲でのフィーチャーの少なさは、
モーニング娘。の諸行無常の理なんだろう…。
人によっては、もはやモーニング娘。とは認め難くてもモーニング娘。は
モーニング娘。として続く…。
「待っていたって戻らない」という歌詞が意味深に響く。
つんく♂なりのファンへのアンサーソングか?
「俺の描くモーニング娘。はこうなんだ、ついてこれるかい?」みたいな。

「シャボン玉」は時間が経ってから意義が増す曲ではないだろうか。
それにしてもスルメ楽曲だ。
つんのめるビート、飛び交うSE、絡みつくギター、唸るブラスセクション、
モーニング娘。たちのコブシの入ったべらんめえ調な歌唱、
ヘッドバンギングの嵐。等々。
なんだかんだ現在国内トップのエンタメアイドル集団が
幅広く流通させる曲にしては、オルタナティブな要素に溢れ過ぎだ。
それが面白い。ファンの嗜好はさておき、クリエイターサイドは
面白かったのではないかな?

その「シャボン玉」は強敵サザンを抑えて
7月30日付オリコン日計シングルチャート初登場1位を獲得。
藤本美貴と6期が加わった今回、
ウィークリー初登場1位は絶対にとらなければならないのだろうが
翌日からは2位に後退、代わってやはりサザンがトップを独走中。
そういえば、なっちの卒業発表のタイミングに違和感を感じてた。
彼女自身のソロデビュー曲の発売直前に発表するのが自然なんじゃないか?
そのほうが大きな宣伝効果があるんじゃないか?ってね。
なっちの卒業発表って「シャボン玉」リリースに合わせたんだな。
だけどその努力も空しくウィークリー初登場1位は無理だろう…。
明日発表のランキングに注目してみたい。

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