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2002年05月02日(木)
昨日、この日記は一周年を迎えたが、 数日前に小泉政権も一周年を迎えていた。 最近、息子の方はドラマやCMでよく見かけるが、 首相の影は就任当事に比べ、かなり薄くなっているような気がする。 だいたい、就任当初から、変えます、替わりますと言いながらも、 我々国民には、なかなかそれが見えてこない。 「構造改革」を掲げながらも1年経っても実を上げるには至ってない。 就任直後の小泉首相の言葉と行動は確かに歯切れが良かった。 これまでの内閣とは違って女性や若手を数多く登用し 「構造改革なくして景気回復なし!」と分かりやすく強調して、 国民にも痛みに耐える覚悟を求めた。まさに「米百俵」の話である。 具体的な政策では構造改革の柱として、特殊法人の廃止民営化の推進を打ち出した。 憲法改正も念頭に置きつつ、集団自衛権を巡る憲法解釈見直しの考えを示した。 しかし残念ながら中途半端のままとなっているテーマが多い。
首相が特殊法人改革の目玉と位置付けた道路公団などの民営化問題は、 第三者期間に検討が委ねられたが、いまだに発足すらしていない。 内閣主導の政策決定を目指す首相の意を受け、自民党の国家戦略本部が提唱した 与党による法案事前承認慣行の廃止も党内の反対で、進展していない。 また首相は郵政公社関連法案を党の承認を得ないまま国会に提出する気だが、 党内の調整がうまくいっていないことを世間に暴露しているだけで 決してプラスにはなっていない。 このように言葉だけが先行し、中身が伴っていないと批判ばかりが出て、 支持率は低下。
最大の懸念は首相自体、経済政策も言葉によって自縄自縛に陥っている面がある。 首相は予算編成で公約である「国債新規発行額を30兆円枠」に 最後までこだわった。 景気重視の財政運営に転換しなかったツケはデフレ不況の いっそうの深刻化という形で跳ね返ってきている。 戦後2番目の高水準の企業倒産数と負債総額。史上最悪の失業率。 バブル崩壊後最安値の株価等々…。 いずれも、この1年間での小泉政権で記録した事実を認識してもらいたい。
とりあえず1年は勢いで乗り切ったが、危機は先送りされただけだ。 言葉に縛られた結果、デフレ対策の遅れなど機敏で果断な手立てが できなかったことを首相は厳しく受けとめてほしい。 高水準を維持していた内閣支持率は4月の世論調査で5割をきった。 見るべき実績がない点や政治姿勢が評価できない点を 不支持の理由に挙げる人が増えている。 まさに、正論だ。我々国民は言葉よりも実生活において少しでも豊かに感じたい。 国民も言葉だけの政治を見透かしつつあるんだから、 2年目はしっかりと実績を作ってもらいたい。 しかし経済をはじめ、有事法制等、懸案は山積みしている。 優先順位をつけるなどの工夫も凝らし、まずは早く実績を上げることが 政権最大の過大だろう。 米百俵の話は今の痛みに耐えるだけの話ではない。 本来は明日への人づくり、教育が大切だという話だ。 もうすぐW杯だから景気が上向くとか、そんなことに頼らず頑張ってもらいたい。 じゃなきゃ、結局は誰が首相になっても同じになってしまう。
俊輔のコーナーからの直接ゴール、凄いな〜。 代表メンバー入りに大きくアピールできたな。 リアルタイムで見たかった…。
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