なべて世はこともなし
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2008年03月11日(火) バルセロナ、48時間耐久戦(後編)

前日の日記の続きです。お読みでない方はそちらからどぞ。






よくわからんかもしれんけど、リフト(エレベータ)から見上げた図。



そうそう。まだホテルの紹介をしてなかった。Catalunya Plazaから数メートル引っこんだ場所にあるこのホテルは、ロケーションとしては間違いなく文句のつけようがない。ロビーなんかも改装されててきれいだしいいと思う。




リュックサックに下着だけを詰めてきた人=私
スーツケースに使いもしないジャケットやタオルまで詰めてきた人=Mausi
この差は一体…。



部屋は、まさに可もなく不可もなく。きれいだったし。だけど、まあ、考え方次第かもしれないけど、部屋がしっかりきれいで、水回りの設備もきれいだったら、別にロビーが大理石である必然性はないんだよね。そういう意味では別に4つ星のホテルなんかに見栄張って泊まらなくてもいいような気がした。



Catalunya Plazaを見下ろすきれいなバルコニーも使わずじまい。



昨日と同じビュッフェ方式の朝食を食べ出発。…ということは、再び調子こいて朝からシャンパン飲んで出発。






まず向かったのは、Parc de Montjuic(モンジュイックの丘)。ちなみに、この日はマラソンが行われていたらしく、ここがゴールになっていた模様。それはともかく、ここ、すごいですよ。丘の上にでででんとMuseu Nacional d'Art de Catalunya(カタルーニャ美術館)が構えてまして、下から見上げると、





…なんだか金かかってんなあ…って気がしますよね。で、登るのが大変そうですが、実は





エスカレーター完備。いやー、バルセロナはいいところだ。


で、美術館に行って一日潰してもよかったのだが、そうするには快晴の天気と20度程度の最高に過ごしやすい気温がもったいなさすぎた。かくして、美術館はパス。





この広大な公園の反対側は、オリンピックの記念公園になってまして、実に広大な敷地。スタジアムの中も





この通りゴミ一つ落ちていないきれいな状況に整備されています。





お次に向かったのはPark Güell。はいはいはい。確かに昨日行きましたよ。だけどね、ホントにこの公園が気に入ったのよ。しかも、昨日は公園の中心部にしか行っておらず、最奥部、別の言い方をすると、丘の一番高いところまで行っていないわけ。かくして、今回は地下鉄の別の駅からアプローチしてみようと。


ただ、ほぼ海面と同じ高さを走っていると思われる地下鉄の駅から、高さ100メートル超の桜田家の教会を見下ろす高さに登るには、それなりの努力が必要だと思われた。地下鉄の駅を出て角を曲った瞬間に目に飛び込んできたものは…





エスカレーター。


いやー、バルセロナ、ホントにいいとこ。こうしてほぼ何の苦労もなく公園のてっぺんにたどりつく。その途中で見たもの。





なぜか、やってて良かった苦悶式。バルセロナにも上陸してるんだと素朴に関心。





この激坂での路上縦列駐車。





この車、私には出せません。





…てか、客観的に見て、ぶつかってませんか?


…ちゅうか、このテの風景、スペイン・フランスでは当たり前に見るんだよね。アイルランドやドイツでも縦列駐車をするけど、こういう前後にぶつけないと止められないような駐車は間違っても考えません。この辺でもさっきの比較文化論を持ち出したくなるんだよね。実際見たもんね。前の車にゴン、後ろの車にゴン、も一度前の車にゴン、さらに後ろの車にゴン…と計4回ゴンゴンゴンゴンして車を止めているやつ。





ともあれ、Park Güellの文字通りのてっぺんからバルセロナ市内を一望する。





この通り、桜田家教会もきれいに見えます。


やい、桜田家教会で90分待ちでエレベーターを待ってたやつら!どうだ!そっちの塔からはこんなすごい風景は拝めなかっただろう!(←エレベーターに乗れなかったことがどうやらイコンだったらしい)。蛇足ながら、桜田家教会の塔へ上るには「安全のため」階段ではなくエレベータ利用らしいです。






この公園を隅々まで探索して思ったのですが、ガウディの作品を感じたいという人は公園の入り口部分だけ回れば十分です。が、私のような高いところが好きな人は上の方まで行ってもいいかも。





かくして、公園をはしごして疲れ果てて戻ってきたのがLa Rambla。トイレを使いたいからとここのカフェに入った私たちはアホだった。ご覧の3品





ペストリーにミルクシェーキにアイスクリーム。





これでなんと16.4ユーロ。


人をバカにしてるのかと思いましたね。なんでも「テラス使用料が一品につき(一人につきではなく)1.3ユーロ。しかも、地元の人の場合、これが一品0.4ユーロになるという。


しかも過去に食い逃げでもあったのか、食ってる途中に金払えとやってくる始末。よほど暴れてやろうかと戦闘モードに入っていたのだが、英語が通じないので諦めた。急にバルセロナが嫌いになった。そして、肝心のトイレは詰まっていたという素晴らしいオチつき(画像なしは作者の良心です)。






ついでに書くと、ホテルのミニバーもひどかった。ま、これはどのホテルも一緒と言われれば返す言葉もないけど、一つ30セントくらいで売っているピーナッツが一袋2ユーロ。ウォッカのミニチュアボトルが一つ6ユーロ。…お前はRyanairか。





が、捨てる神あり拾う神あり。悪いことばかりじゃなかった。このあと行ったピカソ美術館にて、二人分18ユーロの入場料を払おうとしてクレジットカードを出すと何にやら受け付けてくれない。仕方がないので現金で払おうとすると、


入場料0ユーロ


と書かれた入場券を発券してくれた。はたしてなぜに二人で18ユーロの入場料がタダだったのかはわからないが、さっき損した16.4ユーロを取り返した気がしてすごく得した気分になる。さっき嫌いになったバルセロナがまた好きになった。バルセロナ株式会社、株価のV字回復に成功。


そんなことをしているうちに、48時間の滞在時間はほぼ終わって空港に戻る時間に。7時半過ぎのバスに乗って空港へ。で、帰りのヒコーキは再び1時間遅れる(エアリンガスさん、行きに遅れたからってその分帰りまで遅れなくてもいいのに)。


ゲート近くにある売店を冷やかしていると、お隣のEasyjetでLiverpoolに向かうらしい中東出身と見られる男性が800本入りのたばこのカートンの箱を5個を買い占めている。よく調べたわけじゃないけど、バルセロナでのたばこの価格はアイルランドの半額かそれ以下。で、イギリスのほうがアイルランドよりもさらに高いのだから、買い占めて帰りたくなるのは人情として分かる。だけど、いったい免税範囲って一体どのくらいなのだろう?


…ってなわけで調べてみた。以下、アイルランドの税務署のページより。






なにそれ?ものすごーく、グレーなんですけど、書き方が。


タバコが800本まで免税でそれ以上は課税対象となる!と書いてくれれば読んでいる方もああそうですかと納得できる。だけどさ、「(たばこ800本を)超えた場合は、それが個人用の消費であると証明しなければならない」って一体何よ?いったいどーやったら個人用の消費として認めてくれるんだ?


もっと突っ込むと、たばこの800本って結構厳しい気がするけど、ビールの110リットルってそれを空港のカートにのっけて税関を通過するやつがいたら、そりゃかなり勇気のあるやつだと思う。…ってかその前にエアラインががっぽり荷物の超過手数料を持って行くと思うぞ。






さらに、国によっては持ち込み制限がさらに厳しくなったり。なんだか良くわからんわ。


ダブリンに着いたのは日付が変わって午前1時前。こんな時間なのに、初めて税関で働いている人を見かける。どこから来たのか知らないが、男が一人捕まってた。ちらっと見たところ、大きめのスーツケースの中にはたばこがぎっしり。それ以外にはパンツの一枚も入っていない。さて、この男の運命はいかに。私の聞きしに及ぶ範囲じゃないけどね。



実は、駐車場は予約して前払いをしてあったのだが、その有効期限は午後11時まで。すでに2時間過ぎている。超過料金を請求されるかと思いきやゲートは難なく開いた。…いい加減。


結局家に帰りついたのは午前2時前。翌朝ちゃんと会社に行った私は偉い…よね。





というわけで、2回に分け、かつ、写真も豊富なバルセロナ旅行記、いかがでしたでしょうか。感想はこちらへ(掲示板へのリンクです)。




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