なべて世はこともなし
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2008年03月07日(金) 【ミニ更新】夢破れて温泉あり…地元の新聞ネタ

ただいま別の日記を書いていたのですが、なんだかとことんアホらしい地元のニュースが目に入ったので呆れついでに緊急更新。まずは、こちらの記事をお読みください。

(以下、転載記事ですが、大分合同新聞の記事は写真つきですので是非そちらもご参照ください)。

オープンから3ヵ月 ゆめタウン別府店 苦戦

 別府市の複合商業施設「ゆめタウン別府」が楠港跡地にオープンして三カ月がたった。既存店が地域密着で対抗していることもあり、イズミ(本社・広島市)は「予想以上に苦戦している」。市が期待した地元商店街への集客・回遊効果も薄く、泉都の経済界は「今のところ、中心市街地の活性化にはつながっていない」とシビアな見方だ。

 市内十一の通り会で組織する市商店街連合会。「イズミには多くが車で行くため、地元商店街への波及効果は全くない。今まで以上に閑散としている」と話す。

 同店によると、プレオープンした昨年十一月二十七日から四日間で二十三万人が来店。その後▽十二月 八十万人▽一月 五十三万人▽二月 四十三万人―と推移し、三カ月で計約二百万人が足を運んだ。

 この数字は物品購入者数に「二―二・五」を乗じた”想定数”。佐古達彦支配人は「来店者数は見込み通りだが、レジを通る人が少なく、客単価も低い。売上額は目標を下回る約三十二億円。開店特需を考えれば、四十億円はほしかった」。

 背景の一つには、出店前に「最大の特長」とうたった生鮮食品の売り上げ不振がある。

 地元スーパーは安値で徹底抗戦し、顧客流出を阻止。イズミの”割高感”や国道10号で市街地と分断された地理的ハンディも影響し、「敷居が高い印象が市民にあるようだ」(同店)という。

 原油高で物価が上がり、消費者の購買意欲も低下傾向。「十二月以降、客足は減った。同様にイズミも伸び悩んでいる。この状態が続けば共倒れする」と話すトキハ別府店の従業員もいる。

 別府商工会議所は分析する。「スーパー、ショッピングモール、デパート。市民は購入品目に応じて冷静に選択している。イズミ出店で交通量は増えたが、依然として地域経済は冷え込んだまま。明るい兆しはない」

 佐古支配人は「開店半年をめどにテナントのてこ入れを検討し、生鮮などの価格戦争を徹底的に仕掛けたい」としているのだが…。

(転載ここまで。大分合同新聞サイトより)



この記事自体が批判的なトーンなのですが、それを差し引いても、もうアホらしくて呆れかえるというかなんというか。


実はこのゆめタウンの出店は、かなりいわくつきなのです。この土地、もともと地の中心部にある港だったのですが、別の場所に港ができ休遊地となる。全国ほかの都市のご多聞にもれず、市の中心部の商店街はシャッター通りになり空洞化が進んでおり、この港を埋め立てて街の活性化を図ろうと、県と別府市がバブル末期に計およそ30億円をかけて埋め立て。


で、大規模ホテルなどを誘致しようとするもバブル後の不景気のために失敗。白羽の矢がったったのが、このゆめタウン。ところが、市の商工会などから反対運動が起きてなんとまあ、たかが一企業の誘致の是非を問うて市長は辞職、再出馬、再当選という経緯を経て誘致決定。かくして、「市中心の活性化の切り札」として市長選までして出店してきたのがこのゆめタウンなわけ。


そこまで大騒ぎして上の新聞記事のような惨状。


「イズミには多くが車で行くため、地元商店街への波及効果は全くない。今まで以上に閑散としている」…ってイナカの人はみんな車で移動するって知らなかったの?車でわざわざ来店して、シャッター通りまでなんで散歩しなきゃいけないんだ?


面白いなあと感じたのはここ。


この数字は物品購入者数に「二―二・五」を乗じた”想定数”。佐古達彦支配人は「来店者数は見込み通りだが、レジを通る人が少なく、客単価も低い。


…って、ショッピングセンターにいる人の半分は何も買わずに出ていくの?


それにしても、「地元商店街への波及効果は全くな」く、既存店は「共倒れの危機」を感じ、出店した当人は「売上額は目標を下回る」と嘆く。さて、得をしたのは誰なんでしょうね?確かに公営ではない一私企業ではあるけれども、市長の肝いりで発足したという点では税金の無駄遣いの箱もの行政の典型といえるのではないかという気がします。


だいたいが、ですよ、バブル期にできたデパートとその専門店街は件のゆめタウンから徒歩数分の距離。で、そのデパートは万年赤字を垂れ流し、閑古鳥が鳴いているという事実。専門店側は実はもともとは元市長が代表を務めた3セク。こちらにも多額の税金を垂れ流したというのにそれに懲りもせずに別の企業を誘致。ホントに得をしたのは誰なのか真顔で聞いてみたいです。


ちなみにね、別府という街、せっかく世界有数の温泉地であるにもかかわらず、それをうま使いきれずになんだかぱっとしない状況が続いています(唯一の成功は留学生が学生の半分とかを占める大学誘致くらいか)。


以上、ご興味などないであろう地元○分県の話題でした。次の更新は24時間以内です。





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